XSR900 | N711E型845cc直列3気筒エンジンの性能とPWR [116PS/8.9kgm 2017年]

このページでは、XSR900 [2017/11モデル]が搭載しているN711E型の直列3気筒845ccエンジンの諸元と出力、体重とパワーウェイトレシオの関係をシミュレーションしています。

N711E型エンジンの各種諸元と性能曲線図

ヤマハ [XSR900]
RN56J型 845cc [116PS/8.9kgm]
N711E型エンジンの簡易性能曲線図
N711E型エンジンの簡易性能曲線図
エンジン種類
排気量
直列3気筒
845cc
最高出力116PS
8500rpm馬力105.6PS
最大トルク8.9kgm
10000rpmトルク8.3kgm
リッター換算馬力137.2PS/L
リッター換算トルク10.5kgm/L
単気筒容積281.9cc
1気筒あたり馬力38.7PS
1気筒あたりトルク3.0kgm
平均ピストン速度19.7m/s
Bore/Stroke比0.76

ここからはN711E型エンジンの諸元から見えてくる出力特性を調べてみます。

上の図は最高出力が発生する回転数でのトルクと最大トルク、最大トルクが発生する回転数での馬力と最高出力とを線で繋いで折れ線グラフにしただけの簡易的なエンジン性能曲線図です。

これでは中間域の具合や10000rpm以降の馬力、トルクの落ち込み加減を知ることはできませんが、8500rpmでの最大トルク発生後、回転が高まるにつれてトルクが極端に落ちるのか、それともなだらかに下降するのかを知るくらいには使えるかもしれません。

エンジンのパワーバンドを最大トルクの8500rpmから最高出力の10000rpmまでの1500rpm(比率では15.0%)とすると、やや狭いながらも高回転をキープしてスイスイ走る楽しさを味わえそうな雰囲気です。

パワーの出方としては、最大トルク8.9kgmを生じる8500rpmでは、最高出力の91.0%となる105.6PSを、最高出力116PSを生じる10000rpmでは、最大トルクの93.3%となる8.3kgmの出力を得られます。

排気量1リットルあたりの出力は馬力が116PS/0.845Lで137.2PS/L、トルクが8.9kgm/0.845Lで10.5kgm/Lとなっています。これは二輪車に搭載されるエンジンの出力としてはなかなか高い部類ですが、馬力一辺倒ではなく日常での使いやすさもある程度考慮されているエンジンだと言えそうです。

ちなみに、直列3気筒845ccエンジンの単気筒容積は281.9ccで、この排気量を持った各気筒それぞれが38.7PS、3.0kgmを発生させています。

3気筒エンジンの最高出力ランキング

ストローク長が59.0mmであるN711E型エンジンの場合、平均ピストンスピードは10000rpmのとき19.7m/sで、これは二輪車のエンジンとしてはかなり高速で上下運動している部類です。また上限を20.0m/sとしたときの最高回転数は10170rpmになります。

1000cc以下の平均ピストンスピード ランキング

N711E型エンジンのボアは78.0mmですので、エンジンの特性を大まかに決定づけるボアストローク比は0.76のショートストローク型(ストローク量がボア径より小さい)となり、排気量と気筒数が同一のロングストローク型に比べて、高回転域のキレが持ち味であるとされます。


ボアアップによる排気量増と圧縮比

ボア排気量圧縮比B/S比
78.0mm845.7cc
-
11.50.76
78.5mm856.6cc
[+10.9cc]
11.70.75
79.0mm867.6cc
[+21.9cc]
11.80.75
79.5mm878.6cc
[+32.9cc]
11.90.74
80.0mm889.7cc
[+44.0cc]
12.10.74
80.5mm900.8cc
[+55.1cc]
12.20.73
81.0mm912.1cc
[+66.4cc]
12.30.73

エンジンの排気量はボアとストローク、気筒数によって決まり、圧縮比は排気量と燃焼室容積によって決まります。

ここでは実際に可能かどうかは別として、純正ピストンの78.0mmから+0.5mm刻みで+3.0mmまでのオーバーサイズピストンを組むと、排気量がノーマルの845.7ccからどのように変化するかを調べてみました。

これを見るに、ピストン径が0.5mm大きくなると排気量が約10.9ccずつ大きくなり、+3.0mmの81.0mmまでボアアップすると912.1ccまで拡大(ノーマル比+7.9%)されます。

続いて燃焼室容積が26.8ccのまま変化しないと仮定したとき、ピストン径が+0.5mm大きくなるごとに圧縮比が11.5から約0.15ずつ高まっていき、同時にノッキングのリスクも高まっていきます。

1000cc以下の圧縮比が高いバイク ランキング

ストローク長が59.0mmのままボアを広げていくと、ボアストローク比(B/S比)は0.76から次第に小さくなっていき、元よりショートストローク型だった特性がさらに強まって、高回転スペシャルの様相を呈してきます。

※ナンバー付き車両でボアアップおよびストロークアップにより排気量を増大させた場合は、改造申請をして認可を受ける必要があります。また、せっかく排気量を増大させても、対応する免許を未取得であれば公道で乗ることができなくなりますのでご注意ください。


体重とパワーウェイトレシオのアヤシイ関係

PWR 1.68kg/PS | 32位/全839件
体重PWR増加
体重40kg2.03kg/PS+0.35kg
体重45kg2.07kg/PS+0.39kg
体重50kg2.11kg/PS+0.43kg
体重55kg2.16kg/PS+0.48kg
体重60kg2.20kg/PS+0.52kg
体重65kg2.24kg/PS+0.56kg
体重70kg2.28kg/PS+0.60kg
体重75kg2.33kg/PS+0.65kg
体重80kg2.37kg/PS+0.69kg
体重90kg2.46kg/PS+0.78kg
体重100kg2.54kg/PS+0.86kg

さて、自動車と同じくバイクにおいてもパワーウェイトレシオは速さの指標としてよく使われています。

自動車ではもともとの車重が重いので、人間が1人2人乗ったところで目が飛び出るほどには変わりませんが、自動車に比べて車重が軽く、最高出力も小さめなバイクとなると話は別です。

最高出力が116PSで車両重量が195kgであるXSR900の場合、バイク単体では1.68kg/PSですが、たとえば車両総重量を決める際の基準である体重55kgの人が乗ると2.16kg/PS(+0.48kg)に、100kgの人では2.54kg/PS(+0.86kg)にまで悪化してしまいます。

同好の士と仲睦まじくサーキット走行しているとき、前に出てやろうと愛馬にムチを入れても埒が明かない。こんなときは「同じバイクのはずなのにどうも遅い…壊れてるんじゃあ…」などとバイクのせいにしたくなりますが、ちょっとお腹周りを眺めて見るとその答えが見つかりそうです。

PWRの優劣が速さの絶対的な指標ではありませんが、自動車のサイトで調べたパワーウェイトレシオの平均が9.52kg/PSでしたので、体重55kgの人が乗車した場合であっても自動車の平均を遥かに下回ります。それどころか運動性能に特化したスポーツカー、スーパーカーを相手に堂々の立ち回りができそうです。


RN56J型XSR900 2017/11モデルの各種スペック詳細ページ

主要諸元
主要諸元と年間の維持費、燃費と航続距離

ギヤ比
ギヤ比と加速力&エンジン回転数と最高速

タイヤ
タイヤサイズ変更と加速力&最高速の変化

通知表
さまざまな性能評価の数値と偏差値&順位
【エンジン編】同車名または同型式の車種一覧
トレーサー900
RN51J型
(2018/04)
116PS
8.9kgm
19.7km/L
104.2万円
XSR900
RN46J型
(2016/04)
110PS
9.0kgm
19.4km/L
104.2万円
MT-09
RN52J型
(2017/02)
116PS
8.9kgm
19.7km/L
104.2万円
MT-09 トレーサー
RN51J型
(2017/02)
116PS
8.9kgm
19.7km/L
104.2万円