TDM900A | 897cc直列2気筒エンジンの性能とPWR [86PS/9.1kgm 2010年]

このページでは、TDM900A [2010/01モデル]が搭載している直列/並列2気筒897ccエンジンの諸元と出力、体重とパワーウェイトレシオの関係をシミュレーションしています。

エンジンの各種諸元と性能曲線図

ヤマハ [TDM900A]
897cc [86PS/9.1kgm]
簡易エンジン性能曲線図
簡易エンジン性能曲線図
エンジン種類
排気量
直列/並列2気筒
897cc
最高出力86PS
6000rpm馬力76.2PS
最大トルク9.1kgm
7500rpmトルク8.2kgm
リッター換算馬力95.8PS/L
リッター換算トルク10.1kgm/L
単気筒容積448.7cc
1気筒あたり馬力43.0PS
1気筒あたりトルク4.5kgm
平均ピストン速度16.9m/s
Bore/Stroke比0.73

ここからはエンジンの諸元から見えてくる出力特性を調べてみます。

上の図は最高出力が発生する回転数でのトルクと最大トルク、最大トルクが発生する回転数での馬力と最高出力とを線で繋いで折れ線グラフにしただけの簡易的なエンジン性能曲線図です。

これでは中間域の具合や7500rpm以降の馬力、トルクの落ち込み加減を知ることはできませんが、6000rpmでの最大トルク発生後、回転が高まるにつれてトルクが極端に落ちるのか、それともなだらかに下降するのかを知るくらいには使えるかもしれません。

エンジンのパワーバンドを最大トルクの6000rpmから最高出力の7500rpmまでの1500rpm(比率では20.0%)とすると、二輪車のエンジンとしては標準的な広さで、低中高とバランスのよい優等生的な性質を予感させます。

パワーの出方としては、最大トルク9.1kgmを生じる6000rpmでは、最高出力の88.6%となる76.2PSを、最高出力86PSを生じる7500rpmでは、最大トルクの90.1%となる8.2kgmの出力を得られます。

排気量1リットルあたりの出力は馬力が86PS/0.897Lで95.8PS/L、トルクが9.1kgm/0.897Lで10.1kgm/Lとなっています。これは二輪車に搭載されるエンジンの出力としては標準的な部類で、そこそこのパワーがあり扱いやすさも申し分ない攻守のバランスに優れているエンジンだと言えそうです。

ちなみに、直列/並列2気筒897ccエンジンの単気筒容積は448.7ccで、この排気量を持った各気筒それぞれが43.0PS、4.5kgmを発生させています。

直列2気筒エンジンの最高出力ランキング

ストローク長が67.5mmであるこのエンジンの場合、平均ピストンスピードは7500rpmのとき16.9m/sで、これは二輪車のエンジンとしては平均よりやや速い部類です。また上限を20.0m/sとしたときの最高回転数は8890rpmになります。

1000cc以下の平均ピストンスピード ランキング

このエンジンのボアは92.0mmですので、エンジンの特性を大まかに決定づけるボアストローク比は0.73のショートストローク型(ストローク量がボア径より小さい)となり、排気量と気筒数が同一のロングストローク型に比べて、高回転域のキレが持ち味であるとされます。


ボアアップによる排気量増と圧縮比

ボア排気量圧縮比B/S比
92.0mm897.4cc
-
10.40.73
92.5mm907.2cc
[+9.8cc]
10.50.73
93.0mm917.0cc
[+19.6cc]
10.60.73
93.5mm926.9cc
[+29.5cc]
10.70.72
94.0mm936.8cc
[+39.4cc]
10.80.72
94.5mm946.8cc
[+49.4cc]
10.90.71
95.0mm956.9cc
[+59.5cc]
11.00.71

エンジンの排気量はボアとストローク、気筒数によって決まり、圧縮比は排気量と燃焼室容積によって決まります。

ここでは実際に可能かどうかは別として、純正ピストンの92.0mmから+0.5mm刻みで+3.0mmまでのオーバーサイズピストンを組むと、排気量がノーマルの897.4ccからどのように変化するかを調べてみました。

これを見るに、ピストン径が0.5mm大きくなると排気量が約9.8ccずつ大きくなり、+3.0mmの95.0mmまでボアアップすると956.9ccまで拡大(ノーマル比+6.6%)されます。

続いて燃焼室容積が47.7ccのまま変化しないと仮定したとき、ピストン径が+0.5mm大きくなるごとに圧縮比が10.4から約0.11ずつ高まっていき、同時にノッキングのリスクも高まっていきます。

1000cc以下の圧縮比が高いバイク ランキング

ストローク長が67.5mmのままボアを広げていくと、ボアストローク比(B/S比)は0.73から次第に小さくなっていき、元よりショートストローク型だった特性がさらに強まって、高回転スペシャルの様相を呈してきます。

※ナンバー付き車両でボアアップおよびストロークアップにより排気量を増大させた場合は、改造申請をして認可を受ける必要があります。また、せっかく排気量を増大させても、対応する免許を未取得であれば公道で乗ることができなくなりますのでご注意ください。


体重とパワーウェイトレシオのアヤシイ関係

PWR 2.63kg/PS | 107位/全839件
体重PWR増加
体重40kg3.09kg/PS+0.46kg
体重45kg3.15kg/PS+0.52kg
体重50kg3.21kg/PS+0.58kg
体重55kg3.27kg/PS+0.64kg
体重60kg3.33kg/PS+0.70kg
体重65kg3.38kg/PS+0.75kg
体重70kg3.44kg/PS+0.81kg
体重75kg3.50kg/PS+0.87kg
体重80kg3.56kg/PS+0.93kg
体重90kg3.67kg/PS+1.04kg
体重100kg3.79kg/PS+1.16kg

さて、自動車と同じくバイクにおいてもパワーウェイトレシオは速さの指標としてよく使われています。

自動車ではもともとの車重が重いので、人間が1人2人乗ったところで目が飛び出るほどには変わりませんが、自動車に比べて車重が軽く、最高出力も小さめなバイクとなると話は別です。

最高出力が86PSで車両重量が226kgであるTDM900Aの場合、バイク単体では2.63kg/PSですが、たとえば車両総重量を決める際の基準である体重55kgの人が乗ると3.27kg/PS(+0.64kg)に、100kgの人では3.79kg/PS(+1.16kg)にまで悪化してしまいます。

同好の士と仲睦まじくサーキット走行しているとき、前に出てやろうと愛馬にムチを入れても埒が明かない。こんなときは「同じバイクのはずなのにどうも遅い…壊れてるんじゃあ…」などとバイクのせいにしたくなりますが、ちょっとお腹周りを眺めて見るとその答えが見つかりそうです。

PWRの優劣が速さの絶対的な指標ではありませんが、自動車のサイトで調べたパワーウェイトレシオの平均が9.52kg/PSでしたので、体重55kgの人が乗車した場合であっても自動車の平均を遥かに下回ります。ごく一部の限られたスポーツカーを除けば、まず負けることはなさそうです。


TDM900A 2010/01モデルの各種スペック詳細ページ

主要諸元
主要諸元と年間の維持費、燃費と航続距離

ギヤ比
ギヤ比と加速力&エンジン回転数と最高速

タイヤ
タイヤサイズ変更と加速力&最高速の変化

通知表
さまざまな性能評価の数値と偏差値&順位
【エンジン編】同車名または同型式の車種一覧
XJR1300C
-
(2015/06)
98PS
11.1kgm
-
104.0万円
ハヤブサ1300
-
(2006/01)
175PS
14.1kgm
-
104.0万円
KSR-II
KMX80B型
(2000/05)
10.0PS
0.95kgm
63.0km/L
104.0万円
KSR-I
MX050B型
(2000/05)
7.2PS
0.65kgm
71.0km/L
104.0万円
XV1900CU
-
(2017/01)
97PS
17.0kgm
-
104.0万円
XVS1300CU
-
(2016/01)
72PS
10.5kgm
-
104.0万円
YZF-R1
-
(2015/01)
200PS
11.5kgm
-
104.0万円
フェザー8
-
(2015/01)
106PS
8.4kgm
-
104.0万円
XJ6 Diversion
-
(2015/01)
78PS
6.1kgm
-
104.0万円
XJ6 Diversion-F
-
(2015/01)
78PS
6.1kgm
-
104.0万円