MT-03 | 6MTのギヤ比と加速・最高速 [170km/h RH13J型 2018年]

このページでは、MT-03 [2018/03モデル]が搭載している6MTのギヤ比(歯車比・減速比)と駆動力、エンジン回転数と最高速(トップスピード)との関係をシミュレーションしています。

ギヤ比(歯車比・減速比)と加速と最高速のステキな関係

ヤマハ [MT-03]
RH13J型 320cc [42PS/3.0kgm]
純正ギヤの繋がりイメージ
ギヤギヤ比Shift-up
回転数
100kmh
回転数
10750rpm
での速度
[速度差]
1速2.500
[23.363]
-1974054.5
[ - ]
2速1.823
[17.036]
78401439074.7
[+20.2]
3速1.347
[12.588]
794010630101.1
[+26.4]
4速1.086
[10.149]
86608570125.4
[+24.3]
5速0.920
[8.597]
91107260148.0
[+22.6]
6速0.800
[7.476]
93506320170.2
[+22.2]
Fin9.345タイヤ外径628mm
レシオカバレッジ3.125

さて、RH13J型MT-03の変速機にはレシオカバレッジ3.125という、加速の力強さと最高速の伸びのバランス加減がほどよい6MTが採用されています。

これを速度の面から見てみると、1速ギヤ(2.500)の最高速54.5km/hから、最も高い6速ギヤ(0.800)の最高速170.2km/hまでの速度間(速度差は115.7km/h)を、4段のギヤで刻んで速度を上乗せしていく格好になります。

一覧表のギヤ比欄の下にある[]で囲まれた数値は、それぞれのギヤ比と一次減速比3.043および二次減速比3.071を掛けた総減速比を表記しています。

また「Shift-up回転数」は、たとえば1速ギヤで10750rpmまで回して2速ギヤにシフトアップした際に、1速ギヤと2速ギヤのステップ比(0.729)から考えると10750rpmから7840rpmまで落ちますよ、というものです。

ステップ比が大きくてシフトアップ後に回転が落ちすぎてしまい、パワーバンドを大きく外すような場合には、10750rpmより上まで回したほうが加速の雰囲気が良くなるでしょうし、逆の場合は早め早めのシフトアップが結果的に功を奏す、かもしれません。

最高出力が発生する10750rpmにおいて、最も高い6速ギヤのギヤ比0.800での速度は170.2km/h、時速100kmでの回転数は6320rpmになります。

170.2km/hという速度はその気になれば免許証が何枚あっても、命がいくつあっても足りないくらいの速度ですので、バイクとしては高速道路を走るのに不足はなくとも、人間のほうにリミッターをかけるタフな精神力が必要になりそうです。

また、最高出力が発生する回転数の半分を少し上回るくらいの回転数で時速100kmが出るので、高速道路では「もう1段上のギヤがあったらなあ…」と思うことがあるかもしれません。

400cc以下の100km/h回転数が低いバイク ランキング

巡航時の回転数を比較的簡単に下げる方法としては、タイヤの外径を大きくする、またはフロントスプロケットの歯数を14丁から増やす、もしくはリヤスプロケットの歯数を43丁より減らすという方法があります。


レブリミットと最高速|10750rpm以降の速度


9000
rpm
10750
rpm
11800
rpm
12900
rpm
14000
rpm
1速45.654.559.865.470.9
2速62.574.782.089.697.3
3速84.6101.1111.0121.3131.7
4速105.0125.4137.6150.5163.3
5速123.9148.0162.5177.6192.8
6速142.5170.2186.8204.3221.7
PS13.215.817.319.020.6

最高速度に大きく関係するのは最高出力ですが、ギヤ比とタイヤ径、そしてエンジン回転数を抜きにして語ることはできません。

エンジンのレブリミット(何回転まで回るのか)については、エンジンの仕様や制御方法によりけりで多種多様すぎますので、ここでは単純に最高出力が発生する10750rpmを基準として、1割増の11800rpm、2割増の12900rpm、3割増の14000rpmまで回ったとしたら、このくらいの速度になりますよ、という一覧表を作ってみました。(9000rpmは最大トルク発生回転数)

※エンジンのレブリミットは最高出力が発生する10750rpmより若干高い回転数に設定されますが、エンジンの出力は10750rpmをピークとして以降は低下する一方ですので、10750rpm以降も加速できるかどうかは未知数です。実際の最高速は走行抵抗と出力が釣り合った時点の速度になります。

オレンジ色に着色してある欄には、それぞれの回転数での平均ピストン速度を記してあります。この速度はエンジンの回転数上限を左右する要素のひとつとされ、10750rpmでの15.8m/sから回転数が増すごとに速くなり、14000rpmでは20.6m/sになります。


巡航時によくある速度での回転数

ギヤ40kmh60kmh80kmh100kmh120kmh
1速789011840157901974023680
2速57608640115101439017270
3速4250638085101063012760
4速343051406860857010290
5速29104360581072608720
6速25303790505063207580

ここでは1速から6速までのそれぞれのギヤごとに、それぞれの速度でどのくらいエンジンが回っているのかを調べてみます。

6速ギヤの場合、40km/hでは2530rpm、60km/hでは3790rpm、高速道路によくある80km/hでは5050rpm、100km/hでは6320rpm、制限速度が120km/hになると7580rpmまで回す必要が生じます。

ちなみに、エンジン出力と回転数、ギヤ比が深く関係するので到達できる車種は限られますが、スピードリミッターが働く180km/hでは11370rpm、さらに車種は限られますが300km/hでは18950rpmまで回ります。


9000rpmと10750rpmの駆動力とトルクウェイトレシオ

最大トルク3.0kgm|車両重量166kg
ギヤ9000rpm
駆動力とTWR
10750rpm
駆動力とTWR
差分
1速223.2kgm
[0.74kg/kgm]
208.3kgm
[0.80kg/kgm]
-14.9
[+0.06]
2速162.8kgm
[1.02kg/kgm]
151.9kgm
[1.09kg/kgm]
-10.9
[+0.07]
3速120.3kgm
[1.38kg/kgm]
112.2kgm
[1.48kg/kgm]
-8.1
[+0.10]
4速97.0kgm
[1.71kg/kgm]
90.5kgm
[1.83kg/kgm]
-6.5
[+0.12]
5速82.1kgm
[2.02kg/kgm]
76.7kgm
[2.16kg/kgm]
-5.4
[+0.14]
6速71.4kgm
[2.32kg/kgm]
66.7kgm
[2.49kg/kgm]
-4.7
[+0.17]
PWR4.40kg/PS3.95kg/PS-0.45

エンジンから発生する最大トルク3.0kgmは、ギヤを介して減速する(回転数を落とす)ことで、まるで倍々ゲームのごとく増大して最終的には元の何十倍、何百倍にもなります。

たとえば1速ギヤの場合、エンジンの軸トルク3.0kgmが1速ギヤを介して2.500倍に、さらに一次減速比と二次減速比で9.345倍に、そしてこれをタイヤの半径で割ると最終的な駆動力は223.2kgmになるという寸法です。

このエンジンは10750rpmで42PSを発生しますから、その時点での軸トルクは2.8kgm、同じ要領で計算すると最終的には208.3kgmになります。

基本的にはこの数値が大きいほど地面を蹴って進もうとする力が強く、9000rpmと10750rpmとの落差が小さいほど高回転域でのトルクの低下が少ない、つまり加速感が持続すると言えるかもしれません。

[]内の数値は、最大トルク発生時(3.0kgm/9000rpm)での各ギヤの駆動力を、車両重量の166kgで割ったトルクウェイトレシオで、最小は1速ギヤの0.74kg/kgmとなっています。

この0.74kg/kgmという数値はバイクの中では平均的なスペックですが、その気になれば思わず息を呑むほどの痛快なスタートダッシュを決めることができそうです。

ちなみに、自動車のサイトで集計した1速ギヤTWRの平均が1.60kg/kgmでしたので、(少なくとも1速ギヤが吹け切るまでは)並大抵の自動車では太刀打ちできないものと思われます。


前後スプロケットと加速力および最高速の熱烈な関係

ここからは部品があるかどうか、装着できるかどうかは度外視して、前後のスプロケットの歯数(丁数とも)を変更することで時速100kmでの回転数や、最も高いギヤ比における10750rpmでの速度、1速ギヤでの最大駆動力がどのように変化するかを調べてみます。

フロントスプロケット(ドライブスプロケット)を変更

フロントスプロケット(14丁)の歯数を変更

歯数

歯数
100kmh
回転数
[rpm]
10750rpm
最高速
[km/h]
1速最大
駆動力
[kgm]
11丁43丁8040133.7284.1
12丁7370145.9260.4
13丁6800158.0240.4
14丁6320170.2223.2
15丁5900182.3208.4
16丁5530194.5195.4
17丁5200206.7183.8
前スプロケ歯数と各ギヤの最高速度
ギヤ13丁14丁15丁16丁
1速50.654.558.362.2
2速69.374.780.085.3
3速93.8101.1108.3115.5
4速116.4125.4134.3143.3
5速137.4148.0158.5169.1
6速158.0170.2182.3194.5

RH13J型MT-03のフロントスプロケットは14丁ですので、これを3丁少ない11丁から3丁多い17丁まで変化させてみました。

ノーマルの14丁では時速100kmでの回転数が6320rpm、10750rpmでの速度が170.2km/h、最大駆動力が223.2kgmとなっています。

そこから11丁に減らすとギヤ比は低くなる方向に傾き、回転数が8040rpmまで上昇、速度は133.7km/hまで低下、最大駆動力は284.1kgmに向上し、最高速と引き換えに加速力を手に入れる格好になります。

3丁増やすとギヤ比は高くなる方向に傾き、回転数は5200rpmに低下、速度は206.7km/hに上昇、最大駆動力は183.8kgmに下落し、今度は加速力と引き換えに最高速を手に入れる格好になります。

この場合、巡航回転数が下がり、最高速も大きくなり、燃費も向上しそうな点がいかにも魅力的ではありますが、うっかりエンジン特性や出力に見合わぬ高いギヤ比に設定してしまうと、特にゼロ発進時においてウンともスンとも言わない激烈な鈍足マシンに豹変しかねません。


リヤスプロケット(ドリブンスプロケット)を変更

リヤスプロケット(43丁)の歯数を変更

歯数

歯数
100kmh
回転数
[rpm]
10750rpm
最高速
[km/h]
1速最大
駆動力
[kgm]
14丁40丁5880183.0207.7
41丁6020178.5212.9
42丁6170174.2218.0
43丁6320170.2223.2
44丁6460166.3228.4
45丁6610162.6233.6
46丁6760159.1238.8
後スプロケ歯数と各ギヤの最高速度
ギヤ41丁42丁43丁44丁45丁
1速57.155.854.553.252.0
2速78.376.574.773.071.4
3速106.0103.5101.198.896.6
4速131.5128.4125.4122.5119.8
5速155.2151.5148.0144.6141.4
6速178.5174.2170.2166.3162.6

続いてリヤスプロケットの歯数を純正の43丁から変更した場合を見てみます。

リヤはフロントとは逆で、歯数を減らすことでギヤ比が高くなって最高速が伸び、増やすことでギヤ比が低くなって加速力が増していきます。

また、リヤはもともとの歯数が多いのでフロントの1丁ほどのインパクトはなく、1丁減らしたから、増やしたからといってもびっくりするほどには変わりません。

フロントを13丁にして加速重視か、15丁にして最高速重視かの大まかな方向性を決め、リヤの増減で微調整をする、あるいはフロントは14丁のままリヤの増減で味付けを変えるなど、スプロケット選びは考えるだけでもワクワクしてきて希望いっぱい夢いっぱいです。

※スプロケットの歯数を変更すると、車種によってはスピードメーターに誤差を生じる場合があります。メーター誤差が過大になると車検に合格しませんし、特に最高速が伸びる方向へのスプロケ交換においては、思わぬスピード違反切符に涙を流すことにも繋がりますのでご注意ください。


RH13J型MT-03 2018/03モデルの各種スペック詳細ページ

主要諸元
主要諸元と年間の維持費、燃費と航続距離

エンジン
エンジン性能と特性、パワーウェイトレシオ

タイヤ
タイヤサイズ変更と加速力&最高速の変化

通知表
さまざまな性能評価の数値と偏差値&順位
【ギヤ比編】同車名または同型式の車種一覧
MT-03
RH07J型
(2015/10)
42PS
3.0kgm
24.4km/L
56.7万円