DT230 ランツァ | 4TP型224cc単気筒エンジンの性能とPWR [40PS/3.7kgm 1998年]

このページでは、DT230 ランツァ [1998/07モデル]が搭載している4TP型の単気筒224ccエンジンの諸元と出力、体重とパワーウェイトレシオの関係をシミュレーションしています。

4TP型エンジンの各種諸元と性能曲線図

ヤマハ [DT230 ランツァ]
4TP型 224cc [40PS/3.7kgm]
4TP型エンジンの簡易性能曲線図
4TP型エンジンの簡易性能曲線図
エンジン種類
排気量
単気筒
224cc
最高出力40PS
7500rpm馬力38.7PS
最大トルク3.7kgm
8500rpmトルク3.4kgm
リッター換算馬力178.3PS/L
リッター換算トルク16.5kgm/L
平均ピストン速度18.1m/s
Bore/Stroke比0.96

ここからは4TP型エンジンの諸元から見えてくる出力特性を調べてみます。

上の図は最高出力が発生する回転数でのトルクと最大トルク、最大トルクが発生する回転数での馬力と最高出力とを線で繋いで折れ線グラフにしただけの簡易的なエンジン性能曲線図です。

これでは中間域の具合や8500rpm以降の馬力、トルクの落ち込み加減を知ることはできませんが、7500rpmでの最大トルク発生後、回転が高まるにつれてトルクが極端に落ちるのか、それともなだらかに下降するのかを知るくらいには使えるかもしれません。

エンジンのパワーバンドを最大トルクの7500rpmから最高出力の8500rpmまでの1000rpm(比率では11.8%)とすると、やや狭いながらも高回転をキープしてスイスイ走る楽しさを味わえそうな雰囲気です。

パワーの出方としては、最大トルク3.7kgmを生じる7500rpmでは、最高出力の96.8%となる38.7PSを、最高出力40PSを生じる8500rpmでは、最大トルクの91.9%となる3.4kgmの出力を得られます。

排気量1リットルあたりの出力は馬力が40PS/0.224Lで178.3PS/L、トルクが3.7kgm/0.224Lで16.5kgm/Lとなっています。これは二輪車に搭載されるエンジンの出力としてはかなり高い部類で、「これでもか!」というほどエンジンを搾り上げて究極のパワーを得ているエンジンだと言えそうです。

単気筒エンジンの最高出力ランキング

ストローク長が64.0mmである4TP型エンジンの場合、平均ピストンスピードは8500rpmのとき18.1m/sで、これは二輪車のエンジンとしては平均よりやや速い部類です。また上限を20.0m/sとしたときの最高回転数は9380rpmになります。

250cc以下の平均ピストンスピード ランキング

4TP型エンジンのボアは66.8mmですので、エンジンの特性を大まかに決定づけるボアストローク比は0.96のショートストローク型(ストローク量がボア径より小さい)となり、排気量と気筒数が同一のロングストローク型に比べて、高回転域のキレが持ち味であるとされます。


ボアアップによる排気量増と圧縮比

ボア排気量圧縮比B/S比
66.8mm224.3cc
-
6.50.96
67.3mm227.7cc
[+3.4cc]
6.60.95
67.8mm231.1cc
[+6.8cc]
6.70.94
68.3mm234.5cc
[+10.2cc]
6.70.94
68.8mm237.9cc
[+13.6cc]
6.80.93
69.3mm241.4cc
[+17.1cc]
6.90.92
69.8mm244.9cc
[+20.6cc]
7.00.92

エンジンの排気量はボアとストローク、気筒数によって決まり、圧縮比は排気量と燃焼室容積によって決まります。

ここでは実際に可能かどうかは別として、純正ピストンの66.8mmから+0.5mm刻みで+3.0mmまでのオーバーサイズピストンを組むと、排気量がノーマルの224.3ccからどのように変化するかを調べてみました。

これを見るに、ピストン径が0.5mm大きくなると排気量が約3.4ccずつ大きくなり、+3.0mmの69.8mmまでボアアップすると244.9ccまで拡大(ノーマル比+9.2%)されます。

続いて燃焼室容積が40.8ccのまま変化しないと仮定したとき、ピストン径が+0.5mm大きくなるごとに圧縮比が6.5から約0.08ずつ高まっていき、同時にノッキングのリスクも高まっていきます。

250cc以下の圧縮比が高いバイク ランキング

ストローク長が64.0mmのままボアを広げていくと、ボアストローク比(B/S比)は0.96から次第に小さくなっていき、さらにショートストローク型の特性が強まって、高回転域で真価を発揮しやすい傾向になります。

※ナンバー付き車両でボアアップおよびストロークアップにより排気量を増大させた場合は、改造申請をして認可を受ける必要があります。また、せっかく排気量を増大させても、対応する免許を未取得であれば公道で乗ることができなくなりますのでご注意ください。


体重とパワーウェイトレシオのアヤシイ関係

PWR 3.25kg/PS | 173位/全839件
体重PWR増加
体重40kg4.25kg/PS+1.00kg
体重45kg4.38kg/PS+1.13kg
体重50kg4.50kg/PS+1.25kg
体重55kg4.62kg/PS+1.37kg
体重60kg4.75kg/PS+1.50kg
体重65kg4.88kg/PS+1.63kg
体重70kg5.00kg/PS+1.75kg
体重75kg5.12kg/PS+1.87kg
体重80kg5.25kg/PS+2.00kg
体重90kg5.50kg/PS+2.25kg
体重100kg5.75kg/PS+2.50kg

さて、自動車と同じくバイクにおいてもパワーウェイトレシオは速さの指標としてよく使われています。

自動車ではもともとの車重が重いので、人間が1人2人乗ったところで目が飛び出るほどには変わりませんが、自動車に比べて車重が軽く、最高出力も小さめなバイクとなると話は別です。

最高出力が40PSで車両重量が130kgであるDT230 ランツァの場合、バイク単体では3.25kg/PSですが、たとえば車両総重量を決める際の基準である体重55kgの人が乗ると4.62kg/PS(+1.37kg)に、100kgの人では5.75kg/PS(+2.50kg)にまで悪化してしまいます。

同好の士と仲睦まじくサーキット走行しているとき、前に出てやろうと愛馬にムチを入れても埒が明かない。こんなときは「同じバイクのはずなのにどうも遅い…壊れてるんじゃあ…」などとバイクのせいにしたくなりますが、ちょっとお腹周りを眺めて見るとその答えが見つかりそうです。

PWRの優劣が速さの絶対的な指標ではありませんが、自動車のサイトで調べたパワーウェイトレシオの平均が9.52kg/PSでしたので、体重55kgの人が乗車した場合であっても自動車の平均を遥かに下回ります。ごく一部の限られたスポーツカーを除けば、まず負けることはなさそうです。


4TP型DT230 ランツァ 1998/07モデルの各種スペック詳細ページ

主要諸元
主要諸元と年間の維持費、燃費と航続距離

ギヤ比
ギヤ比と加速力&エンジン回転数と最高速

No Data

通知表
さまざまな性能評価の数値と偏差値&順位