SV650X | P511型645ccV型2気筒エンジンの性能とPWR [76PS/6.5kgm 2018年]

このページでは、SV650X [2018/01モデル]が搭載しているP511型のV型2気筒645ccエンジンの諸元と出力、体重とパワーウェイトレシオの関係をシミュレーションしています。

P511型エンジンの各種諸元と性能曲線図

スズキ [SV650X]
VP55B型 645cc [76PS/6.5kgm]
P511型エンジンの簡易性能曲線図
P511型エンジンの簡易性能曲線図
エンジン種類
排気量
V型2気筒
645cc
最高出力76PS
8100rpm馬力73.5PS
最大トルク6.5kgm
8500rpmトルク6.4kgm
リッター換算馬力117.8PS/L
リッター換算トルク10.1kgm/L
単気筒容積322.6cc
1気筒あたり馬力38.0PS
1気筒あたりトルク3.2kgm
平均ピストン速度17.7m/s
Bore/Stroke比0.77

ここからはP511型エンジンの諸元から見えてくる出力特性を調べてみます。

上の図は最高出力が発生する回転数でのトルクと最大トルク、最大トルクが発生する回転数での馬力と最高出力とを線で繋いで折れ線グラフにしただけの簡易的なエンジン性能曲線図です。

これでは中間域の具合や8500rpm以降の馬力、トルクの落ち込み加減を知ることはできませんが、8100rpmでの最大トルク発生後、回転が高まるにつれてトルクが極端に落ちるのか、それともなだらかに下降するのかを知るくらいには使えるかもしれません。

エンジンのパワーバンドを最大トルクの8100rpmから最高出力の8500rpmまでの400rpm(比率では4.7%)とすると、気難しさが玉に瑕なれど、高回転域でのキレに全てを賭けた男気溢れる潔さが自慢です。

パワーの出方としては、最大トルク6.5kgmを生じる8100rpmでは、最高出力の96.7%となる73.5PSを、最高出力76PSを生じる8500rpmでは、最大トルクの98.5%となる6.4kgmの出力を得られます。

排気量1リットルあたりの出力は馬力が76PS/0.645Lで117.8PS/L、トルクが6.5kgm/0.645Lで10.1kgm/Lとなっています。これは二輪車に搭載されるエンジンの出力としてはなかなか高い部類ですが、馬力一辺倒ではなく日常での使いやすさもある程度考慮されているエンジンだと言えそうです。

ちなみに、V型2気筒645ccエンジンの単気筒容積は322.6ccで、この排気量を持った各気筒それぞれが38.0PS、3.2kgmを発生させています。

V型2気筒エンジンの最高出力ランキング

ストローク長が62.6mmであるP511型エンジンの場合、平均ピストンスピードは8500rpmのとき17.7m/sで、これは二輪車のエンジンとしては平均よりやや速い部類です。また上限を20.0m/sとしたときの最高回転数は9580rpmになります。

750cc以下の平均ピストンスピード ランキング

P511型エンジンのボアは81.0mmですので、エンジンの特性を大まかに決定づけるボアストローク比は0.77のショートストローク型(ストローク量がボア径より小さい)となり、排気量と気筒数が同一のロングストローク型に比べて、高回転域のキレが持ち味であるとされます。


ボアアップによる排気量増と圧縮比

ボア排気量圧縮比B/S比
81.0mm645.1cc
-
11.20.77
81.5mm653.1cc
[+8.0cc]
11.30.77
82.0mm661.2cc
[+16.1cc]
11.50.76
82.5mm669.3cc
[+24.2cc]
11.60.76
83.0mm677.4cc
[+32.3cc]
11.70.75
83.5mm685.6cc
[+40.5cc]
11.80.75
84.0mm693.8cc
[+48.7cc]
12.00.75

エンジンの排気量はボアとストローク、気筒数によって決まり、圧縮比は排気量と燃焼室容積によって決まります。

ここでは実際に可能かどうかは別として、純正ピストンの81.0mmから+0.5mm刻みで+3.0mmまでのオーバーサイズピストンを組むと、排気量がノーマルの645.1ccからどのように変化するかを調べてみました。

これを見るに、ピストン径が0.5mm大きくなると排気量が約8.0ccずつ大きくなり、+3.0mmの84.0mmまでボアアップすると693.8ccまで拡大(ノーマル比+7.5%)されます。

続いて燃焼室容積が31.6ccのまま変化しないと仮定したとき、ピストン径が+0.5mm大きくなるごとに圧縮比が11.2から約0.13ずつ高まっていき、同時にノッキングのリスクも高まっていきます。

750cc以下の圧縮比が高いバイク ランキング

ストローク長が62.6mmのままボアを広げていくと、ボアストローク比(B/S比)は0.77から次第に小さくなっていき、元よりショートストローク型だった特性がさらに強まって、高回転スペシャルの様相を呈してきます。

※ナンバー付き車両でボアアップおよびストロークアップにより排気量を増大させた場合は、改造申請をして認可を受ける必要があります。また、せっかく排気量を増大させても、対応する免許を未取得であれば公道で乗ることができなくなりますのでご注意ください。


体重とパワーウェイトレシオのアヤシイ関係

PWR 2.59kg/PS | 99位/全833件
体重PWR増加
体重40kg3.12kg/PS+0.53kg
体重45kg3.18kg/PS+0.59kg
体重50kg3.25kg/PS+0.66kg
体重55kg3.32kg/PS+0.73kg
体重60kg3.38kg/PS+0.79kg
体重65kg3.45kg/PS+0.86kg
体重70kg3.51kg/PS+0.92kg
体重75kg3.58kg/PS+0.99kg
体重80kg3.64kg/PS+1.05kg
体重90kg3.78kg/PS+1.19kg
体重100kg3.91kg/PS+1.32kg

さて、自動車と同じくバイクにおいてもパワーウェイトレシオは速さの指標としてよく使われています。

自動車ではもともとの車重が重いので、人間が1人2人乗ったところで目が飛び出るほどには変わりませんが、自動車に比べて車重が軽く、最高出力も小さめなバイクとなると話は別です。

最高出力が76PSで車両重量が197kgであるSV650Xの場合、バイク単体では2.59kg/PSですが、たとえば車両総重量を決める際の基準である体重55kgの人が乗ると3.32kg/PS(+0.73kg)に、100kgの人では3.91kg/PS(+1.32kg)にまで悪化してしまいます。

同好の士と仲睦まじくサーキット走行しているとき、前に出てやろうと愛馬にムチを入れても埒が明かない。こんなときは「同じバイクのはずなのにどうも遅い…壊れてるんじゃあ…」などとバイクのせいにしたくなりますが、ちょっとお腹周りを眺めて見るとその答えが見つかりそうです。

PWRの優劣が速さの絶対的な指標ではありませんが、自動車のサイトで調べたパワーウェイトレシオの平均が9.52kg/PSでしたので、体重55kgの人が乗車した場合であっても自動車の平均を遥かに下回ります。ごく一部の限られたスポーツカーを除けば、まず負けることはなさそうです。


VP55B型SV650X 2018/01モデルの各種スペック詳細ページ

主要諸元
主要諸元と年間の維持費、燃費と航続距離

ギヤ比
ギヤ比と加速力&エンジン回転数と最高速

タイヤ
タイヤサイズ変更と加速力&最高速の変化

通知表
さまざまな性能評価の数値と偏差値&順位
【エンジン編】同車名または同型式の車種一覧
SV650
[ABS]
VP55B型
(2016/08)
76PS
6.5kgm
26.6km/L
78.2万円