SV1000S | T508型995ccV型2気筒エンジンの性能とPWR [94PS/9.2kgm 2003年]

このページでは、SV1000S [2003/03モデル]が搭載しているT508型のV型2気筒995ccエンジンの諸元と出力、体重とパワーウェイトレシオの関係をシミュレーションしています。

T508型エンジンの各種諸元と性能曲線図

スズキ [SV1000S]
VT54A型 995cc [94PS/9.2kgm]
T508型エンジンの簡易性能曲線図
T508型エンジンの簡易性能曲線図
エンジン種類
排気量
V型2気筒
995cc
最高出力94PS
7000rpm馬力89.9PS
最大トルク9.2kgm
8500rpmトルク7.9kgm
リッター換算馬力94.4PS/L
リッター換算トルク9.2kgm/L
単気筒容積497.8cc
1気筒あたり馬力47.0PS
1気筒あたりトルク4.6kgm
平均ピストン速度18.7m/s
Bore/Stroke比0.67

ここからはT508型エンジンの諸元から見えてくる出力特性を調べてみます。

上の図は最高出力が発生する回転数でのトルクと最大トルク、最大トルクが発生する回転数での馬力と最高出力とを線で繋いで折れ線グラフにしただけの簡易的なエンジン性能曲線図です。

これでは中間域の具合や8500rpm以降の馬力、トルクの落ち込み加減を知ることはできませんが、7000rpmでの最大トルク発生後、回転が高まるにつれてトルクが極端に落ちるのか、それともなだらかに下降するのかを知るくらいには使えるかもしれません。

エンジンのパワーバンドを最大トルクの7000rpmから最高出力の8500rpmまでの1500rpm(比率では17.6%)とすると、二輪車のエンジンとしては標準的な広さで、低中高とバランスのよい優等生的な性質を予感させます。

パワーの出方としては、最大トルク9.2kgmを生じる7000rpmでは、最高出力の95.6%となる89.9PSを、最高出力94PSを生じる8500rpmでは、最大トルクの85.9%となる7.9kgmの出力を得られます。

排気量1リットルあたりの出力は馬力が94PS/0.995Lで94.4PS/L、トルクが9.2kgm/0.995Lで9.2kgm/Lとなっています。これは二輪車に搭載されるエンジンの出力としては標準的な部類で、そこそこのパワーがあり扱いやすさも申し分ない攻守のバランスに優れているエンジンだと言えそうです。

ちなみに、V型2気筒995ccエンジンの単気筒容積は497.8ccで、この排気量を持った各気筒それぞれが47.0PS、4.6kgmを発生させています。

V型2気筒エンジンの最高出力ランキング

ストローク長が66.0mmであるT508型エンジンの場合、平均ピストンスピードは8500rpmのとき18.7m/sで、これは二輪車のエンジンとしてはかなり高速で上下運動している部類です。また上限を20.0m/sとしたときの最高回転数は9090rpmになります。

1000cc以下の平均ピストンスピード ランキング

T508型エンジンのボアは98.0mmですので、エンジンの特性を大まかに決定づけるボアストローク比は0.67のショートストローク型(ストローク量がボア径より小さい)となり、排気量と気筒数が同一のロングストローク型に比べて、高回転域のキレが持ち味であるとされます。


ボアアップによる排気量増と圧縮比

ボア排気量圧縮比B/S比
98.0mm995.6cc
-
11.30.67
98.5mm1005.8cc
[+10.2cc]
11.40.67
99.0mm1016.1cc
[+20.5cc]
11.50.67
99.5mm1026.4cc
[+30.8cc]
11.60.66
100.0mm1036.7cc
[+41.1cc]
11.70.66
100.5mm1047.1cc
[+51.5cc]
11.80.66
101.0mm1057.5cc
[+61.9cc]
11.90.65

エンジンの排気量はボアとストローク、気筒数によって決まり、圧縮比は排気量と燃焼室容積によって決まります。

ここでは実際に可能かどうかは別として、純正ピストンの98.0mmから+0.5mm刻みで+3.0mmまでのオーバーサイズピストンを組むと、排気量がノーマルの995.6ccからどのように変化するかを調べてみました。

これを見るに、ピストン径が0.5mm大きくなると排気量が約10.2ccずつ大きくなり、+3.0mmの101.0mmまでボアアップすると1057.5ccまで拡大(ノーマル比+6.2%)されます。

続いて燃焼室容積が48.3ccのまま変化しないと仮定したとき、ピストン径が+0.5mm大きくなるごとに圧縮比が11.3から約0.11ずつ高まっていき、同時にノッキングのリスクも高まっていきます。

1000cc以下の圧縮比が高いバイク ランキング

ストローク長が66.0mmのままボアを広げていくと、ボアストローク比(B/S比)は0.67から次第に小さくなっていき、元よりショートストローク型だった特性がさらに強まって、高回転スペシャルの様相を呈してきます。

※ナンバー付き車両でボアアップおよびストロークアップにより排気量を増大させた場合は、改造申請をして認可を受ける必要があります。また、せっかく排気量を増大させても、対応する免許を未取得であれば公道で乗ることができなくなりますのでご注意ください。


体重とパワーウェイトレシオのアヤシイ関係

PWR 2.31kg/PS | 65位/全839件
体重PWR増加
体重40kg2.73kg/PS+0.42kg
体重45kg2.79kg/PS+0.48kg
体重50kg2.84kg/PS+0.53kg
体重55kg2.89kg/PS+0.58kg
体重60kg2.95kg/PS+0.64kg
体重65kg3.00kg/PS+0.69kg
体重70kg3.05kg/PS+0.74kg
体重75kg3.11kg/PS+0.80kg
体重80kg3.16kg/PS+0.85kg
体重90kg3.27kg/PS+0.96kg
体重100kg3.37kg/PS+1.06kg

さて、自動車と同じくバイクにおいてもパワーウェイトレシオは速さの指標としてよく使われています。

自動車ではもともとの車重が重いので、人間が1人2人乗ったところで目が飛び出るほどには変わりませんが、自動車に比べて車重が軽く、最高出力も小さめなバイクとなると話は別です。

最高出力が94PSで車両重量が217kgであるSV1000Sの場合、バイク単体では2.31kg/PSですが、たとえば車両総重量を決める際の基準である体重55kgの人が乗ると2.89kg/PS(+0.58kg)に、100kgの人では3.37kg/PS(+1.06kg)にまで悪化してしまいます。

同好の士と仲睦まじくサーキット走行しているとき、前に出てやろうと愛馬にムチを入れても埒が明かない。こんなときは「同じバイクのはずなのにどうも遅い…壊れてるんじゃあ…」などとバイクのせいにしたくなりますが、ちょっとお腹周りを眺めて見るとその答えが見つかりそうです。

PWRの優劣が速さの絶対的な指標ではありませんが、自動車のサイトで調べたパワーウェイトレシオの平均が9.52kg/PSでしたので、体重55kgの人が乗車した場合であっても自動車の平均を遥かに下回ります。それどころか運動性能に特化したスポーツカー、スーパーカーを相手に堂々の立ち回りができそうです。


VT54A型SV1000S 2003/03モデルの各種スペック詳細ページ

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SV1000
VT54A型
(2003/08)
93PS
9.2kgm
29.0km/L
99.8万円