GSX-S1000F | T719型998cc直列4気筒エンジンの性能とPWR [148PS/10.9kgm 2017年]

このページでは、GSX-S1000F [2017/03モデル]が搭載しているT719型の直列4気筒998ccエンジンの諸元と出力、体重とパワーウェイトレシオの関係をシミュレーションしています。

T719型エンジンの各種諸元と性能曲線図

スズキ [GSX-S1000F]
GT79B型 998cc [148PS/10.9kgm]
T719型エンジンの簡易性能曲線図
T719型エンジンの簡易性能曲線図
エンジン種類
排気量
直列4気筒
998cc
最高出力148PS
9500rpm馬力144.6PS
最大トルク10.9kgm
10000rpmトルク10.6kgm
リッター換算馬力148.2PS/L
リッター換算トルク10.9kgm/L
単気筒容積249.6cc
1気筒あたり馬力37.0PS
1気筒あたりトルク2.7kgm
平均ピストン速度19.7m/s
Bore/Stroke比0.80

ここからはT719型エンジンの諸元から見えてくる出力特性を調べてみます。

上の図は最高出力が発生する回転数でのトルクと最大トルク、最大トルクが発生する回転数での馬力と最高出力とを線で繋いで折れ線グラフにしただけの簡易的なエンジン性能曲線図です。

これでは中間域の具合や10000rpm以降の馬力、トルクの落ち込み加減を知ることはできませんが、9500rpmでの最大トルク発生後、回転が高まるにつれてトルクが極端に落ちるのか、それともなだらかに下降するのかを知るくらいには使えるかもしれません。

エンジンのパワーバンドを最大トルクの9500rpmから最高出力の10000rpmまでの500rpm(比率では5.0%)とすると、気難しさが玉に瑕なれど、高回転域でのキレに全てを賭けた男気溢れる潔さが自慢です。

パワーの出方としては、最大トルク10.9kgmを生じる9500rpmでは、最高出力の97.7%となる144.6PSを、最高出力148PSを生じる10000rpmでは、最大トルクの97.2%となる10.6kgmの出力を得られます。

排気量1リットルあたりの出力は馬力が148PS/0.998Lで148.2PS/L、トルクが10.9kgm/0.998Lで10.9kgm/Lとなっています。これは二輪車に搭載されるエンジンの出力としてはかなり高い部類で、「これでもか!」というほどエンジンを搾り上げて究極のパワーを得ているエンジンだと言えそうです。

ちなみに、直列4気筒998ccエンジンの単気筒容積は249.6ccで、この排気量を持った各気筒それぞれが37.0PS、2.7kgmを発生させています。

直列4気筒エンジンの最高出力ランキング

ストローク長が59.0mmであるT719型エンジンの場合、平均ピストンスピードは10000rpmのとき19.7m/sで、これは二輪車のエンジンとしてはかなり高速で上下運動している部類です。また上限を20.0m/sとしたときの最高回転数は10170rpmになります。

1000cc以下の平均ピストンスピード ランキング

T719型エンジンのボアは73.4mmですので、エンジンの特性を大まかに決定づけるボアストローク比は0.80のショートストローク型(ストローク量がボア径より小さい)となり、排気量と気筒数が同一のロングストローク型に比べて、高回転域のキレが持ち味であるとされます。


ボアアップによる排気量増と圧縮比

ボア排気量圧縮比B/S比
73.4mm998.6cc
-
12.20.80
73.9mm1012.2cc
[+13.6cc]
12.30.80
74.4mm1026.0cc
[+27.4cc]
12.50.79
74.9mm1039.8cc
[+41.2cc]
12.70.79
75.4mm1053.7cc
[+55.1cc]
12.80.78
75.9mm1067.8cc
[+69.2cc]
13.00.78
76.4mm1081.9cc
[+83.3cc]
13.10.77

エンジンの排気量はボアとストローク、気筒数によって決まり、圧縮比は排気量と燃焼室容積によって決まります。

ここでは実際に可能かどうかは別として、純正ピストンの73.4mmから+0.5mm刻みで+3.0mmまでのオーバーサイズピストンを組むと、排気量がノーマルの998.6ccからどのように変化するかを調べてみました。

これを見るに、ピストン径が0.5mm大きくなると排気量が約13.6ccずつ大きくなり、+3.0mmの76.4mmまでボアアップすると1081.9ccまで拡大(ノーマル比+8.3%)されます。

続いて燃焼室容積が22.3ccのまま変化しないと仮定したとき、ピストン径が+0.5mm大きくなるごとに圧縮比が12.2から約0.15ずつ高まっていき、同時にノッキングのリスクも高まっていきます。

1000cc以下の圧縮比が高いバイク ランキング

ストローク長が59.0mmのままボアを広げていくと、ボアストローク比(B/S比)は0.80から次第に小さくなっていき、元よりショートストローク型だった特性がさらに強まって、高回転スペシャルの様相を呈してきます。

※ナンバー付き車両でボアアップおよびストロークアップにより排気量を増大させた場合は、改造申請をして認可を受ける必要があります。また、せっかく排気量を増大させても、対応する免許を未取得であれば公道で乗ることができなくなりますのでご注意ください。


体重とパワーウェイトレシオのアヤシイ関係

PWR 1.45kg/PS | 20位/全839件
体重PWR増加
体重40kg1.72kg/PS+0.27kg
体重45kg1.75kg/PS+0.30kg
体重50kg1.78kg/PS+0.33kg
体重55kg1.82kg/PS+0.37kg
体重60kg1.85kg/PS+0.40kg
体重65kg1.89kg/PS+0.44kg
体重70kg1.92kg/PS+0.47kg
体重75kg1.95kg/PS+0.50kg
体重80kg1.99kg/PS+0.54kg
体重90kg2.05kg/PS+0.60kg
体重100kg2.12kg/PS+0.67kg

さて、自動車と同じくバイクにおいてもパワーウェイトレシオは速さの指標としてよく使われています。

自動車ではもともとの車重が重いので、人間が1人2人乗ったところで目が飛び出るほどには変わりませんが、自動車に比べて車重が軽く、最高出力も小さめなバイクとなると話は別です。

最高出力が148PSで車両重量が214kgであるGSX-S1000Fの場合、バイク単体では1.45kg/PSですが、たとえば車両総重量を決める際の基準である体重55kgの人が乗ると1.82kg/PS(+0.37kg)に、100kgの人では2.12kg/PS(+0.67kg)にまで悪化してしまいます。

同好の士と仲睦まじくサーキット走行しているとき、前に出てやろうと愛馬にムチを入れても埒が明かない。こんなときは「同じバイクのはずなのにどうも遅い…壊れてるんじゃあ…」などとバイクのせいにしたくなりますが、ちょっとお腹周りを眺めて見るとその答えが見つかりそうです。

PWRの優劣が速さの絶対的な指標ではありませんが、自動車のサイトで調べたパワーウェイトレシオの平均が9.52kg/PSでしたので、体重55kgの人が乗車した場合であっても自動車の平均を遥かに下回ります。それどころか運動性能に特化したスポーツカー、スーパーカーを相手に堂々の立ち回りができそうです。


GT79B型GSX-S1000F 2017/03モデルの各種スペック詳細ページ

主要諸元
主要諸元と年間の維持費、燃費と航続距離

ギヤ比
ギヤ比と加速力&エンジン回転数と最高速

タイヤ
タイヤサイズ変更と加速力&最高速の変化

通知表
さまざまな性能評価の数値と偏差値&順位
【エンジン編】同車名または同型式の車種一覧
KATANA
GT79B型
(2019/05)
148PS
10.9kgm
19.1km/L
118.6万円
GSX-S1000
GT79B型
(2017/03)
148PS
10.9kgm
18.7km/L
118.6万円
GSX-S1000
GT79A型
(2015/07)
145PS
10.7kgm
19.2km/L
118.6万円
GSX-S1000F
GT79A型
(2015/07)
145PS
10.7kgm
19.2km/L
118.6万円