このページでは、バーグマン200 [2016/04モデル]が搭載しているCVTの変速比(プーリー比)と駆動力、エンジン回転数と最高速(トップスピード)との関係をシミュレーションしています。
変速比(プーリー比)と加速と最高速のステキな関係
![]() CH41A型 199cc [19PS/1.7kgm] | ||||
純正ギヤの繋がりイメージ | ||||
ギヤ | 変速比 | Shift-up 回転数 | 100kmh 回転数 | 8000rpm での速度 [速度差] |
---|---|---|---|---|
1速 | 2.419 [19.444] | - | 21180 | 37.8 [ - ] |
2速 | 0.787 [6.326] | 2600 | 6890 | 116.1 [+78.3] |
Fin | 8.038 | タイヤ外径487mm レシオカバレッジ3.074 |
さて、CH41A型バーグマン200の変速機にはレシオカバレッジ3.074という、加速の力強さと最高速の伸びのバランス加減がほどよいCVTが採用されています。
これを速度の面から見てみると、CVTの変速比のLow側(2.419)の最高速37.8km/hから、Hi側(0.787)の最高速116.1km/hまでの速度を、エンジン出力と走行負荷に応じて変速比を無段階かつ連続的に変化させながら速度を上乗せしていく格好になります。
一覧表の変速比欄の下にある[]で囲まれた数値は、それぞれの変速比と一次減速比1.000および二次減速比8.038を掛けた総減速比を表記しています。
また「Shift-up回転数」は、たとえば1速ギヤで8000rpmまで回して2速ギヤにシフトアップした際に、1速ギヤと2速ギヤのステップ比(0.325)から考えると8000rpmから2600rpmまで落ちますよ、というものです。
ステップ比が大きくてシフトアップ後に回転が落ちすぎてしまい、パワーバンドを大きく外すような場合には、8000rpmより上まで回したほうが加速の雰囲気が良くなるでしょうし、逆の場合は早め早めのシフトアップが結果的に功を奏す、かもしれません。
最高出力が発生する8000rpmにおいて、High側の変速比0.787での速度は116.1km/h、時速100kmでの回転数は6890rpmになります。
排気量的には高速道路を走行でき、ギヤ比と回転数から見た最高速も時速100kmは出ることから、時速80kmあたりでトコトコ走るぶんには何とかなりそうな雰囲気です。が、余力に乏しいので「俺について来い!」とばかりに流れをリードするのは…です。
また、最高出力が発生する回転数よりは低い回転数で時速100kmに到達できますが、かなりレブリミットに近い回転数まで回りますので、長時間の運転は少し厳しいかもしれません。
●250cc以下の100km/h回転数が低いバイク ランキング
巡航時の回転数を比較的簡単に下げる方法としては、タイヤの外径を大きくする(ファイナルギヤを高くするのと同じ効果)ことで劇的に!とはいきませんが、多少は下げることが可能です。
レブリミットと最高速|8000rpm以降の速度
6000 rpm | 8000 rpm | 8800 rpm | 9600 rpm | 10400 rpm | |
---|---|---|---|---|---|
1速 | 28.3 | 37.8 | 41.5 | 45.3 | 49.1 |
2速 | 87.1 | 116.1 | 127.7 | 139.3 | 150.9 |
PS | 10.7 | 14.2 | 15.7 | 17.1 | 18.5 |
最高速度に大きく関係するのは最高出力ですが、変速比とタイヤ径、そしてエンジン回転数を抜きにして語ることはできません。
エンジンのレブリミット(何回転まで回るのか)については、エンジンの仕様や制御方法によりけりで多種多様すぎますので、ここでは単純に最高出力が発生する8000rpmを基準として、1割増の8800rpm、2割増の9600rpm、3割増の10400rpmまで回ったとしたら、このくらいの速度になりますよ、という一覧表を作ってみました。(6000rpmは最大トルク発生回転数)
※エンジンのレブリミットは最高出力が発生する8000rpmより若干高い回転数に設定されますが、エンジンの出力は8000rpmをピークとして以降は低下する一方ですので、8000rpm以降も加速できるかどうかは未知数です。実際の最高速は走行抵抗と出力が釣り合った時点の速度になります。
オレンジ色に着色してある欄には、それぞれの回転数での平均ピストン速度を記してあります。この速度はエンジンの回転数上限を左右する要素のひとつとされ、8000rpmでの14.2m/sから回転数が増すごとに速くなり、10400rpmでは18.5m/sになります。
巡航時によくある速度での回転数
ギヤ | 40kmh | 60kmh | 80kmh | 100kmh | 120kmh |
---|---|---|---|---|---|
1速 | 8470 | 12710 | 16950 | 21180 | 25420 |
2速 | 2760 | 4130 | 5510 | 6890 | 8270 |
ここでは1速から2速までのそれぞれのギヤごとに、それぞれの速度でどのくらいエンジンが回っているのかを調べてみます。
2速ギヤの場合、40km/hでは2760rpm、60km/hでは4130rpm、高速道路によくある80km/hでは5510rpm、100km/hでは6890rpm、制限速度が120km/hになると8270rpmまで回す必要が生じます。
ちなみに、エンジン出力と回転数、変速比が深く関係するので到達できる車種は限られますが、スピードリミッターが働く180km/hでは12400rpm、さらに車種は限られますが300km/hでは20670rpmまで回ります。
6000rpmと8000rpmの駆動力とトルクウェイトレシオ
最大トルク1.7kgm|車両重量161kg | |||
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ギヤ | 6000rpm 駆動力とTWR | 8000rpm 駆動力とTWR | 差分 |
1速 | 135.7kgm [1.19kg/kgm] | 135.7kgm [1.19kg/kgm] | 0.0 [+0.00] |
2速 | 44.2kgm [3.64kg/kgm] | 44.2kgm [3.64kg/kgm] | 0.0 [+0.00] |
PWR | 11.34kg/PS | 8.47kg/PS | -2.87 |
エンジンから発生する最大トルク1.7kgmは、ギヤを介して減速する(回転数を落とす)ことで、まるで倍々ゲームのごとく増大して最終的には元の何十倍、何百倍にもなります。
たとえば1速ギヤの場合、エンジンの軸トルク1.7kgmが1速ギヤを介して2.419倍に、さらに一次減速比と二次減速比で8.038倍に、そしてこれをタイヤの半径で割ると最終的な駆動力は135.7kgmになるという寸法です。
このエンジンは8000rpmで19PSを発生しますから、その時点での軸トルクは1.7kgm、同じ要領で計算すると最終的には135.7kgmになります。
基本的にはこの数値が大きいほど地面を蹴って進もうとする力が強く、6000rpmと8000rpmとの落差が小さいほど高回転域でのトルクの低下が少ない、つまり加速感が持続すると言えるかもしれません。
[]内の数値は、最大トルク発生時(1.7kgm/6000rpm)での各ギヤの駆動力を、車両重量の161kgで割ったトルクウェイトレシオで、最小は1速ギヤの1.19kg/kgmとなっています。
この1.19kg/kgmという数値はバイクの中では平均的なスペックですが、その気になれば思わず息を呑むほどの痛快なスタートダッシュを決めることができそうです。
ちなみに、自動車のサイトで集計した1速ギヤTWRの平均が1.60kg/kgmでしたので、巷に良くある一般的な自動車と同等か、やや上回るゼロスタート性能を持っていると言えそうです。
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