カワサキ GPZ900Rのスペックと維持費 [1999年 ZX900A型 | 908cc/86PS | 6MT]

このページではカワサキの2人乗りロードスポーツモデル、GPZ900R [1999/02モデル]の基本的なカタログスペックの紹介と、年間10000km走行での年間維持費、燃費の変化とガソリン代の関係をシミュレーションしています。

ZX900A型GPZ900Rのエンジン性能と特性・ギヤ比と加速&最高速・タイヤサイズ変更については、ページ下部にあるリンク先をご覧ください。

ZX900A型GPZ900R 1999年モデルの基本スペック

ZX900A型GPZ900Rの諸元

画像はカワサキモータースジャパンより引用
車両型式ZX900A
お値段799,000円
備考車重は概算値 [乾燥重量234kg]
排気量直列4気筒908cc
最高出力86PS[63kW]/9000rpm
最大トルク7.3kgm[72Nm]/6500rpm
60kmh燃費32.5km/L
全長幅高2220mm/740mm/1220mm
面積&体積1.643m²/2.004m³
地上&座面140mm/790mm
車両重量255kg
タイヤ前:120/70R17|後:150/70R18
ブレーキ前:Wディスク|後:ディスク
1000cc以下の 最高出力 ランキング
1000cc以下の 最大トルク ランキング
1000cc以下の シート高 ランキング

エンジンの排気量が908ccであるZX900A型GPZ900Rは、道路運送車両法では小型二輪自動車(250cc超)、道路交通法では大型自動二輪車(400cc超)に属し、運転するためには大型自動二輪車免許(AT限定は不可)を取得していなければならず、初回3年、以降2年毎に車検を受ける必要があります。

バイクとしては最上位のクラスとなるので当然バイパスも高速道路も走行できますが、その質において下位クラスとは大きく異なり、颯爽と駆け抜けていく姿はまさに風と呼ぶに相応しいものです。

エンジンの最高出力は86馬力、最大トルクは7.3kgmで、出力だけで見れば刺激的なパワーに思わず期待が高まります。

車体の大きさは全長2220mm/全幅740mm/全高1220mmで、最低地上高は140mm、乗れるか乗れないかを決定付ける最重要項目、足つき性を左右するシート高は790mmとなっています。

790mmのシート高はバイクとしては平均的な良くある高さなので、これに跨って足が余るようなら上のクラスも視野に入れても良いですし、届かないようならもっと股下にフレンドリーなバイクを探してみるのも一興です。

このサイトに登録してある全916車種のデータから見たお値段と車体の大きさ、車両重量の位置付けを調べてみますと、お値段としては「標準的な価格のバイク」に、駐車する際に必要となる全長2.220m×全幅0.740mの面積は1.643m²で「標準的な大きさの車体」になります。

この1.643m²で車両価格を割ってみますと48.6万円/m²となり、坪単価(1坪は3.30579m²)に換算すると160.7万円になります。これを東京都にある市区町村の平均地価(2016年時)に照らし合わせてみますと、立川市の土地を1坪買えるくらいの金額です。

また全長2.220m、全幅0.740m、全高1.220mの3要素を掛けた体積の2.004m³で車体の大きさを評価してみますと、全体では916車種中の209位の大きさ、751-1000cc以下クラスでは84車種中の28位となる大きさです。

1000cc以下クラスの車体が大きいバイク ランキング

馬力とトルク、重量あたりのコストパフォーマンスを見てみますと、1馬力当たりのお値段は9291円で全916車種中の40位、トルク1kgmあたりのお値段は109452円で81位、車両重量1kgあたりのお値段は3133円で409位となっています。


1年間のランニングコスト

年間10000km走行時の想定維持費
項目区分金額
軽自動車税250cc超6000円
重量税18年経過2500円
自賠責保険小型二輪6820円
10000km走行燃料代65380円
タイヤ交換費用/2本40000円
オイル交換費用/2回10000円
任意保険料40000円
年間合計金額170700円
1000cc以下の 年間維持費 ランキング

二輪車の維持費は自動車に比べれば身構えるほどではないにしろ、それでも一応の目安は欲しいものですので、ガソリン価格が170円/Lで年に10000km走行すると仮定した場合の想定維持費を計算してみます。

燃料代は道路事情や運転の仕方によって大きく変動しますが、ここでは燃費を60km/h定地走行燃費の70%である22.8km/Lとして年間65380円、タイヤの持ちも千差万別で難しいのですが、10000kmで交換するとして年間40000円としています。

エンジンオイルは5000kmごとに年2回の交換で10000円とし、任意保険料は年齢や等級、補償内容(特に車両保険の有無)によって異なりますが年間40000円として計算しました。

上記の条件での年間維持費は170700円となり、維持費としては高めなことから、所有するには自分や家族に対して、それ相応の「覚悟」というものを迫られそうです。

ちなみに、年間走行距離を5000kmとした場合、各種税金や保険料の合計は55320円で変わりませんが、燃料代は半額の32690円になり、タイヤの摩耗とオイルの消費も半分とすると25000円になりますので、維持費は10000km比で57690円安い113010円まで下がります。

燃費と航続距離と燃料代

比率60km/h
燃費
航続距離10000km
燃料代
120%
[+20%]
39.0km/L858.0km43590円
[-8720]
110%
[+10%]
35.8km/L787.6km47490円
[-4820]
100%32.5km/L715.0km52310円
90%
[-10%]
29.2km/L642.4km58220円
[+5910]
80%
[-20%]
26.0km/L572.0km65380円
[+13070]
70%
[-30%]
22.8km/L501.6km74560円
[+22250]
60%
[-40%]
19.5km/L429.0km87180円
[+34870]
50%
[-50%]
16.2km/L356.4km104940円
[+52630]
1000cc以下の 航続距離 ランキング

ZX900A型GPZ900Rの60kmh燃費は32.5km/L、燃料タンクの容量は22.0Lですので、この2つを使うことで航続距離を計算でき、燃費とガソリン価格(170円/Lと仮定)を使うことで10000km走行の燃料代を計算できます。

カタログ燃費の32.5km/Lで走行できるとした場合、ガス欠になるまで走ったときの航続距離は715.0kmで、10000km走行での燃料代は52310円になります。

実際には運転の良し悪しや都市部での渋滞、山坂道の有無によって燃費はダイナミックに上下しますので、32.5km/Lの120%燃費から50%燃費までを10%刻みで変化させて計算したものも作ってみました。

航続距離については燃費が伸びれば距離も伸び、悪化すれば距離も短くなりますが、ガソリン代については「燃費が10%悪化すると燃料代も10%負担増!」という単純なものではなさそうです。

たとえば、もしカタログ燃費の120%(39.0km/L)で走行できれば、10000kmを走行するのにかかる燃料代は43590円で済みますし、燃費が50%悪化して16.2km/Lになると、52310円から104940円にまで跳ね上がってしまいます。

ガソリン価格の変動とガソリン代

上記では年間走行距離を10000kmとしてシミュレーションしましたが、「待てよ…?バイクを年間10000km乗るって相当だぞ…?」という内なる声が聞こえてきましたので、3000km・5000km・7000kmのパターンを追加、併せてガソリン価格の上下動によるガソリン代の変化も計算してみます。

とはいうものの、どこの世界にも好事家はおられるものでして、「年間10000km?甘い! 甘 す ぎ る !」といった場合もありましょうから、15000km・20000kmのパターンも作ってみます。

年間3000km走行の場合
30円下落 140円/L13000円 -2700円
20円下落 150円/L13900円 -1800円
10円下落 160円/L14800円 -900円
170円/L15700円/92.3L
10円上昇 180円/L16700円 +1000円
20円上昇 190円/L17600円 +1900円
30円上昇 200円/L18500円 +2800円
年間5000km走行の場合
30円下落 140円/L21600円 -4600円
20円下落 150円/L23100円 -3100円
10円下落 160円/L24700円 -1500円
170円/L26200円/153.8L
10円上昇 180円/L27700円 +1500円
20円上昇 190円/L29300円 +3100円
30円上昇 200円/L30800円 +4600円

年間7000km走行の場合
30円下落 140円/L30200円 -6500円
20円下落 150円/L32400円 -4300円
10円下落 160円/L34500円 -2200円
170円/L36700円/215.4L
10円上昇 180円/L38800円 +2100円
20円上昇 190円/L41000円 +4300円
30円上昇 200円/L43100円 +6400円
年間10000km走行の場合
30円下落 140円/L43100円 -9300円
20円下落 150円/L46200円 -6200円
10円下落 160円/L49300円 -3100円
170円/L52400円/307.7L
10円上昇 180円/L55400円 +3000円
20円上昇 190円/L58500円 +6100円
30円上昇 200円/L61600円 +9200円

年間15000km走行の場合
30円下落 140円/L64700円 -13800円
20円下落 150円/L69300円 -9200円
10円下落 160円/L73900円 -4600円
170円/L78500円/461.5L
10円上昇 180円/L83100円 +4600円
20円上昇 190円/L87700円 +9200円
30円上昇 200円/L92300円 +13800円
年間20000km走行の場合
30円下落 140円/L86200円 -18500円
20円下落 150円/L92400円 -12300円
10円下落 160円/L98500円 -6200円
170円/L104700円/615.4L
10円上昇 180円/L110800円 +6100円
20円上昇 190円/L117000円 +12300円
30円上昇 200円/L123100円 +18400円

走行距離が3000kmくらいですと、ガソリン価格が30円上下したところで金額のブレ幅は-2700円から+2800円の間ですので、そうびっくりするほどではありません。5000kmでも-4600円から+4600円の変動ですから、ガソリンが高くなればなったぶんだけ、ちょっと我慢すればまだ耐えられなくもない感じです。

また走行距離が伸びてきても、もともとの燃費が良いので給油量も知れたもの、払うお金もまた知れたものです。もちろん安いに越したことはないのですが、「ガソリンが高くなった!もうだめだ維持できない!売る~~~ッ!」と突っ走るほどではありません。

1km走行コストと月間&年間コスト

ガソリン1リットルの価格を170円、燃費を32.5km/Lとした場合の1kmあたりの走行コストは5.2円となっています。たとえば職場や学校など目的地までの距離が5kmなら26円を、10kmなら52円を、20kmなら104円を、30kmなら156円を、50kmなら260円を、お財布から零れ落としながら走ってゆくイメージです。

距離/日費用/日月20日年換算
5km26円520円6240円
10km52円1040円12480円
20km104円2080円24960円
30km156円3120円37440円
50km260円5200円62400円

月に20日間使用するとした場合の月間走行コストは、日々の走行距離が5kmであれば月間100km走行して520円、10kmなら200km走行して1040円、20kmなら400km走行して2080円、30kmなら600km走行して3120円、50kmなら1000km走行して5200円という金額がかかります。

月20日で1年間使用した場合の年間走行コストは、日に5kmであれば年間1200km走行して6240円、10kmなら2400km走行して12480円、20kmなら4800km走行して24960円、30kmなら7200km走行して37440円、50kmなら12000km走行して62400円かかる計算になります。

二輪車は趣味性の高い乗り物ゆえに、ご家族やパートナーからの理解を得にくい面があり、維持費の乱れは100年の恋でさえも一気に−273.15℃まで冷え切らせてしまいます。少しでもお財布が痛まないよう、定期的なオイル交換と小まめな空気圧点検を欠かさないようにしたいものです。

ふと自分探しの旅に出ようと思い立ち、1万円札を1枚握りしめて家を飛び出したとき、どこまで遠くへ行けるかを計算してみますと、燃費が22.8km/L(実燃費を定地走行燃費の70%と仮定)、ガソリン1リットルが170円の時勢では往復前提なら670.6km(不帰の片道切符なら1341.2km)で、これは東京駅前発とすると青森県八戸市の鮫角灯台あたりまで行くことができる距離になります。
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