ホンダ VTXのスペックと維持費 [2001年 SC46型 | 1794cc/102PS | 5MT]

このページではホンダの2人乗りクルーザーモデル、VTX [2001/10モデル]の基本的なカタログスペックの紹介と、年間10000km走行での年間維持費、燃費の変化とガソリン代の関係をシミュレーションしています。

SC46型VTXのエンジン性能と特性・ギヤ比と加速&最高速・タイヤサイズ変更については、ページ下部にあるリンク先をご覧ください。

SC46型VTX 2001年モデルの基本スペック

SC46型VTXの諸元

画像は本田技研工業より引用
車両型式BC-SC46
お値段1,600,000円
排気量V型2気筒1794cc
最高出力102PS[75kW]/5000rpm
最大トルク16.2kgm[159Nm]/3000rpm
60kmh燃費23.0km/L
全長幅高2455mm/990mm/1150mm
面積&体積2.430m²/2.795m³
地上&座面130mm/695mm
車両重量343kg
タイヤ前:130/70R18|後:180/70R16
ブレーキ前:Wディスク|後:ディスク
1000cc超の 最高出力 ランキング
1000cc超の 最大トルク ランキング
1000cc超の シート高 ランキング

エンジンの排気量が1794ccであるSC46型VTXは、道路運送車両法では小型二輪自動車(250cc超)、道路交通法では大型自動二輪車(400cc超)に属し、運転するためには大型自動二輪車免許(AT限定は不可)を取得していなければならず、初回3年、以降2年毎に車検を受ける必要があります。

バイクとしては最上位のクラスとなるので当然バイパスも高速道路も走行できますが、その質において下位クラスとは大きく異なり、颯爽と駆け抜けていく姿はまさに風と呼ぶに相応しいものです。

エンジンの最高出力は102馬力、最大トルクは16.2kgmで、出力だけで見れば刺激的なパワーに思わず期待が高まります。

車体の大きさは全長2455mm/全幅990mm/全高1150mmで、最低地上高は130mm、乗れるか乗れないかを決定付ける最重要項目、足つき性を左右するシート高は695mmとなっています。

695mmのシート高はバイクとしてはかなり低いほうなので、よほどでなければ足が地に着く充足感を与えてくれることでしょう。全てを包み込む懐の深さ、全て受け入れる器の大きさは、必ずや生き方の指針となってくれるに違いありません。

このサイトに登録してある全916車種のデータから見たお値段と車体の大きさ、車両重量の位置付けを調べてみますと、お値段としては「まさに高嶺の花と呼ぶに相応しいバイク」に、駐車する際に必要となる全長2.455m×全幅0.990mの面積は2.430m²で「かなり大柄な豊満ボディ」になります。

この2.430m²で車両価格を割ってみますと65.8万円/m²となり、坪単価(1坪は3.30579m²)に換算すると217.5万円になります。これを東京都にある市区町村の平均地価(2016年時)に照らし合わせてみますと、世田谷区の土地を1坪買えるくらいの金額です。

また全長2.455m、全幅0.990m、全高1.150mの3要素を掛けた体積の2.795m³で車体の大きさを評価してみますと、全体では916車種中の33位の大きさ、1000cc超クラスでは108車種中の25位となる大きさです。

1000cc超クラスの車体が大きいバイク ランキング

馬力とトルク、重量あたりのコストパフォーマンスを見てみますと、1馬力当たりのお値段は15686円で全916車種中の336位、トルク1kgmあたりのお値段は98765円で33位、車両重量1kgあたりのお値段は4665円で782位となっています。


1年間のランニングコスト

年間10000km走行時の想定維持費
項目区分金額
軽自動車税250cc超6000円
重量税18年経過2500円
自賠責保険小型二輪6820円
10000km走行燃料代92390円
タイヤ交換費用/2本40000円
オイル交換費用/2回10000円
任意保険料40000円
年間合計金額197710円
1000cc超の 年間維持費 ランキング

二輪車の維持費は自動車に比べれば身構えるほどではないにしろ、それでも一応の目安は欲しいものですので、ガソリン価格が170円/Lで年に10000km走行すると仮定した場合の想定維持費を計算してみます。

燃料代は道路事情や運転の仕方によって大きく変動しますが、ここでは燃費を60km/h定地走行燃費の70%である16.1km/Lとして年間92390円、タイヤの持ちも千差万別で難しいのですが、10000kmで交換するとして年間40000円としています。

エンジンオイルは5000kmごとに年2回の交換で10000円とし、任意保険料は年齢や等級、補償内容(特に車両保険の有無)によって異なりますが年間40000円として計算しました。

上記の条件での年間維持費は197710円となり、この金額を目にした人は「趣味にこれだけの金額を注ぎ込めるお財布の厚みとは、一体どんなものだろうか…」と天を仰ぎ見ると言います。

ちなみに、年間走行距離を5000kmとした場合、各種税金や保険料の合計は55320円で変わりませんが、燃料代は半額の46195円になり、タイヤの摩耗とオイルの消費も半分とすると25000円になりますので、維持費は10000km比で71195円安い126515円まで下がります。

燃費と航続距離と燃料代

比率60km/h
燃費
航続距離10000km
燃料代
120%
[+20%]
27.6km/L469.2km61590円
[-12320]
110%
[+10%]
25.3km/L430.1km67190円
[-6720]
100%23.0km/L391.0km73910円
90%
[-10%]
20.7km/L351.9km82130円
[+8220]
80%
[-20%]
18.4km/L312.8km92390円
[+18480]
70%
[-30%]
16.1km/L273.7km105590円
[+31680]
60%
[-40%]
13.8km/L234.6km123190円
[+49280]
50%
[-50%]
11.5km/L195.5km147830円
[+73920]
1000cc超の 航続距離 ランキング

SC46型VTXの60kmh燃費は23.0km/L、燃料タンクの容量は17.0Lですので、この2つを使うことで航続距離を計算でき、燃費とガソリン価格(170円/Lと仮定)を使うことで10000km走行の燃料代を計算できます。

カタログ燃費の23.0km/Lで走行できるとした場合、ガス欠になるまで走ったときの航続距離は391.0kmで、10000km走行での燃料代は73910円になります。

実際には運転の良し悪しや都市部での渋滞、山坂道の有無によって燃費はダイナミックに上下しますので、23.0km/Lの120%燃費から50%燃費までを10%刻みで変化させて計算したものも作ってみました。

航続距離については燃費が伸びれば距離も伸び、悪化すれば距離も短くなりますが、ガソリン代については「燃費が10%悪化すると燃料代も10%負担増!」という単純なものではなさそうです。

たとえば、もしカタログ燃費の120%(27.6km/L)で走行できれば、10000kmを走行するのにかかる燃料代は61590円で済みますし、燃費が50%悪化して11.5km/Lになると、73910円から147830円にまで跳ね上がってしまいます。

ガソリン価格の変動とガソリン代

上記では年間走行距離を10000kmとしてシミュレーションしましたが、「待てよ…?バイクを年間10000km乗るって相当だぞ…?」という内なる声が聞こえてきましたので、3000km・5000km・7000kmのパターンを追加、併せてガソリン価格の上下動によるガソリン代の変化も計算してみます。

とはいうものの、どこの世界にも好事家はおられるものでして、「年間10000km?甘い! 甘 す ぎ る !」といった場合もありましょうから、15000km・20000kmのパターンも作ってみます。

年間3000km走行の場合
30円下落 140円/L18300円 -3900円
20円下落 150円/L19600円 -2600円
10円下落 160円/L20900円 -1300円
170円/L22200円/130.4L
10円上昇 180円/L23500円 +1300円
20円上昇 190円/L24800円 +2600円
30円上昇 200円/L26100円 +3900円
年間5000km走行の場合
30円下落 140円/L30500円 -6500円
20円下落 150円/L32700円 -4300円
10円下落 160円/L34800円 -2200円
170円/L37000円/217.4L
10円上昇 180円/L39200円 +2200円
20円上昇 190円/L41400円 +4400円
30円上昇 200円/L43500円 +6500円

年間7000km走行の場合
30円下落 140円/L42700円 -9100円
20円下落 150円/L45700円 -6100円
10円下落 160円/L48700円 -3100円
170円/L51800円/304.3L
10円上昇 180円/L54800円 +3000円
20円上昇 190円/L57900円 +6100円
30円上昇 200円/L60900円 +9100円
年間10000km走行の場合
30円下落 140円/L60900円 -13100円
20円下落 150円/L65300円 -8700円
10円下落 160円/L69600円 -4400円
170円/L74000円/434.8L
10円上昇 180円/L78300円 +4300円
20円上昇 190円/L82700円 +8700円
30円上昇 200円/L87000円 +13000円

年間15000km走行の場合
30円下落 140円/L91400円 -19500円
20円下落 150円/L97900円 -13000円
10円下落 160円/L104400円 -6500円
170円/L110900円/652.2L
10円上昇 180円/L117400円 +6500円
20円上昇 190円/L124000円 +13100円
30円上昇 200円/L130500円 +19600円
年間20000km走行の場合
30円下落 140円/L121800円 -26100円
20円下落 150円/L130500円 -17400円
10円下落 160円/L139200円 -8700円
170円/L147900円/869.6L
10円上昇 180円/L156600円 +8700円
20円上昇 190円/L165300円 +17400円
30円上昇 200円/L174000円 +26100円

走行距離が3000kmくらいですと、ガソリン価格が30円上下したところで金額のブレ幅は-3900円から+3900円の間ですので、そうびっくりするほどではありません。5000kmでも-6500円から+6500円の変動ですから、ガソリンが高くなればなったぶんだけ、ちょっと我慢すればまだ耐えられなくもない感じです。

しかし走行距離が伸びてきますと、特に10000kmを超えたあたりからは、もともとの燃料代でさえ目が飛び出るほどなのに、ガソリン価格の高騰がもたらすお財布に与えるダメージの深刻さは激烈なものがあります。ご家庭内に財務大臣がおられる場合では、突き刺さる視線に耐え続けるタフネス・バイタリティが必要となるに違いありません。

1km走行コストと月間&年間コスト

ガソリン1リットルの価格を170円、燃費を23.0km/Lとした場合の1kmあたりの走行コストは7.4円となっています。たとえば職場や学校など目的地までの距離が5kmなら37円を、10kmなら74円を、20kmなら148円を、30kmなら222円を、50kmなら370円を、お財布から零れ落としながら走ってゆくイメージです。

距離/日費用/日月20日年換算
5km37円740円8880円
10km74円1480円17760円
20km148円2960円35520円
30km222円4440円53280円
50km370円7400円88800円

月に20日間使用するとした場合の月間走行コストは、日々の走行距離が5kmであれば月間100km走行して740円、10kmなら200km走行して1480円、20kmなら400km走行して2960円、30kmなら600km走行して4440円、50kmなら1000km走行して7400円という金額がかかります。

月20日で1年間使用した場合の年間走行コストは、日に5kmであれば年間1200km走行して8880円、10kmなら2400km走行して17760円、20kmなら4800km走行して35520円、30kmなら7200km走行して53280円、50kmなら12000km走行して88800円かかる計算になります。

二輪車は趣味性の高い乗り物ゆえに、ご家族やパートナーからの理解を得にくい面があり、維持費の乱れは100年の恋でさえも一気に−273.15℃まで冷え切らせてしまいます。少しでもお財布が痛まないよう、定期的なオイル交換と小まめな空気圧点検を欠かさないようにしたいものです。

ふと自分探しの旅に出ようと思い立ち、1万円札を1枚握りしめて家を飛び出したとき、どこまで遠くへ行けるかを計算してみますと、燃費が16.1km/L(実燃費を定地走行燃費の70%と仮定)、ガソリン1リットルが170円の時勢では往復前提なら473.5km(不帰の片道切符なら947.1km)で、これは東京駅前発とすると三重県鳥羽市の神島灯台または菅島灯台あたりまで行くことができる距離になります。
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