このページではホンダの2人乗りクルーザーモデル、VT400S [2010/11モデル]の基本的なカタログスペックの紹介と、年間10000km走行での年間維持費、燃費の変化とガソリン代の関係をシミュレーションしています。
NC46型VT400Sのエンジン性能と特性・ギヤ比と加速&最高速・タイヤサイズ変更については、ページ下部にあるリンク先をご覧ください。
NC46型VT400S 2010年モデルの基本スペック
NC46型VT400Sの諸元 | |
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画像は本田技研工業より引用 | |
車両型式 | EBL-NC46 |
お値段 | 649,950円 |
排気量 | V型2気筒398cc |
最高出力 | 31PS[23kW]/7000rpm |
最大トルク | 3.3kgm[32Nm]/3500rpm |
60kmh燃費 | 40.0km/L |
全長幅高 | 2295mm/870mm/1135mm |
面積&体積 | 1.997m²/2.266m³ |
地上&座面 | 155mm/750mm |
車両重量 | 229kg |
タイヤ | 前:100/90R19|後:150/80R16 |
ブレーキ | 前:ディスク|後:ドラム |
400cc以下の 最高出力 ランキング | |
400cc以下の 最大トルク ランキング | |
400cc以下の シート高 ランキング |
エンジンの排気量が398ccであるNC46型VT400Sは、道路運送車両法では小型二輪自動車(250cc超)、道路交通法では普通自動二輪車(50cc超400cc以下)に属し、運転するためには普通自動二輪車免許(AT限定は不可)を取得していなければならず、初回3年、以降2年毎に車検を受ける必要があります。
免許証は「400cc以下」、車検は「250cc超」となっているせいで、太古の昔より250ccクラスと比較しては「高速道路を走れるのに車検がなくてずるい!」と嘆く声が後を絶ちません。
エンジンの最高出力は31馬力、最大トルクは3.3kgmで、出力だけで見れば扱いやすい安寧なパワーの心地よさが魅力です。
車体の大きさは全長2295mm/全幅870mm/全高1135mmで、最低地上高は155mm、乗れるか乗れないかを決定付ける最重要項目、足つき性を左右するシート高は750mmとなっています。
750mmのシート高はバイクとしては平均的な良くある高さなので、これに跨って足が余るようなら上のクラスも視野に入れても良いですし、届かないようならもっと股下にフレンドリーなバイクを探してみるのも一興です。
このサイトに登録してある全916車種のデータから見たお値段と車体の大きさ、車両重量の位置付けを調べてみますと、お値段としては「標準的な価格のバイク」に、駐車する際に必要となる全長2.295m×全幅0.870mの面積は1.997m²で「やや大きめの車体」になります。
この1.997m²で車両価格を割ってみますと32.5万円/m²となり、坪単価(1坪は3.30579m²)に換算すると107.4万円になります。これを東京都にある市区町村の平均地価(2016年時)に照らし合わせてみますと、府中市の土地を1坪買えるくらいの金額です。
また全長2.295m、全幅0.870m、全高1.135mの3要素を掛けた体積の2.266m³で車体の大きさを評価してみますと、全体では916車種中の122位の大きさ、251-400cc以下クラスでは121車種中の27位となる大きさです。
馬力とトルク、重量あたりのコストパフォーマンスを見てみますと、1馬力当たりのお値段は20966円で全916車種中の518位、トルク1kgmあたりのお値段は196955円で449位、車両重量1kgあたりのお値段は2838円で275位となっています。
1年間のランニングコスト
年間10000km走行時の想定維持費 | ||
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項目 | 区分 | 金額 |
軽自動車税 | 250cc超 | 6000円 |
重量税 | 13年経過 | 2200円 |
自賠責保険 | 小型二輪 | 6820円 |
10000km走行燃料代 | 53130円 | |
タイヤ交換費用/2本 | 24000円 | |
オイル交換費用/2回 | 6000円 | |
任意保険料 | 40000円 | |
年間合計金額 | 138150円 | |
400cc以下の 年間維持費 ランキング |
二輪車の維持費は自動車に比べれば身構えるほどではないにしろ、それでも一応の目安は欲しいものですので、ガソリン価格が170円/Lで年に10000km走行すると仮定した場合の想定維持費を計算してみます。
燃料代は道路事情や運転の仕方によって大きく変動しますが、ここでは燃費を60km/h定地走行燃費の70%である28.0km/Lとして年間53130円、タイヤの持ちも千差万別で難しいのですが、10000kmで交換するとして年間24000円としています。
エンジンオイルは5000kmごとに年2回の交換で6000円とし、任意保険料は年齢や等級、補償内容(特に車両保険の有無)によって異なりますが年間40000円として計算しました。
上記の条件での年間維持費は138150円となり、バイクの維持費としては高すぎず安すぎない、「バイクに乗るならこのくらいは掛かるよね」という平均的な金額です。
ちなみに、年間走行距離を5000kmとした場合、各種税金や保険料の合計は55020円で変わりませんが、燃料代は半額の26565円になり、タイヤの摩耗とオイルの消費も半分とすると15000円になりますので、維持費は10000km比で41565円安い96585円まで下がります。
燃費と航続距離と燃料代
比率 | 60km/h 燃費 | 航続距離 | 10000km 燃料代 |
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120% [+20%] | 48.0km/L | 480.0km | 35420円 [-7080] |
110% [+10%] | 44.0km/L | 440.0km | 38640円 [-3860] |
100% | 40.0km/L | 400.0km | 42500円 |
90% [-10%] | 36.0km/L | 360.0km | 47220円 [+4720] |
80% [-20%] | 32.0km/L | 320.0km | 53130円 [+10630] |
70% [-30%] | 28.0km/L | 280.0km | 60710円 [+18210] |
60% [-40%] | 24.0km/L | 240.0km | 70830円 [+28330] |
50% [-50%] | 20.0km/L | 200.0km | 85000円 [+42500] |
400cc以下の 航続距離 ランキング |
NC46型VT400Sの60kmh燃費は40.0km/L、燃料タンクの容量は10.0Lですので、この2つを使うことで航続距離を計算でき、燃費とガソリン価格(170円/Lと仮定)を使うことで10000km走行の燃料代を計算できます。
カタログ燃費の40.0km/Lで走行できるとした場合、ガス欠になるまで走ったときの航続距離は400.0kmで、10000km走行での燃料代は42500円になります。
実際には運転の良し悪しや都市部での渋滞、山坂道の有無によって燃費はダイナミックに上下しますので、40.0km/Lの120%燃費から50%燃費までを10%刻みで変化させて計算したものも作ってみました。
航続距離については燃費が伸びれば距離も伸び、悪化すれば距離も短くなりますが、ガソリン代については「燃費が10%悪化すると燃料代も10%負担増!」という単純なものではなさそうです。
たとえば、もしカタログ燃費の120%(48.0km/L)で走行できれば、10000kmを走行するのにかかる燃料代は35420円で済みますし、燃費が50%悪化して20.0km/Lになると、42500円から85000円にまで跳ね上がってしまいます。
ガソリン価格の変動とガソリン代
上記では年間走行距離を10000kmとしてシミュレーションしましたが、「待てよ…?バイクを年間10000km乗るって相当だぞ…?」という内なる声が聞こえてきましたので、3000km・5000km・7000kmのパターンを追加、併せてガソリン価格の上下動によるガソリン代の変化も計算してみます。
とはいうものの、どこの世界にも好事家はおられるものでして、「年間10000km?甘い! 甘 す ぎ る !」といった場合もありましょうから、15000km・20000kmのパターンも作ってみます。
年間3000km走行の場合 | |
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30円下落 140円/L | 10500円 -2300円 |
20円下落 150円/L | 11300円 -1500円 |
10円下落 160円/L | 12000円 -800円 |
170円/L | 12800円/75.0L |
10円上昇 180円/L | 13500円 +700円 |
20円上昇 190円/L | 14300円 +1500円 |
30円上昇 200円/L | 15000円 +2200円 |
年間5000km走行の場合 | |
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30円下落 140円/L | 17500円 -3800円 |
20円下落 150円/L | 18800円 -2500円 |
10円下落 160円/L | 20000円 -1300円 |
170円/L | 21300円/125.0L |
10円上昇 180円/L | 22500円 +1200円 |
20円上昇 190円/L | 23800円 +2500円 |
30円上昇 200円/L | 25000円 +3700円 |
年間7000km走行の場合 | |
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30円下落 140円/L | 24500円 -5300円 |
20円下落 150円/L | 26300円 -3500円 |
10円下落 160円/L | 28000円 -1800円 |
170円/L | 29800円/175.0L |
10円上昇 180円/L | 31500円 +1700円 |
20円上昇 190円/L | 33300円 +3500円 |
30円上昇 200円/L | 35000円 +5200円 |
年間10000km走行の場合 | |
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30円下落 140円/L | 35000円 -7500円 |
20円下落 150円/L | 37500円 -5000円 |
10円下落 160円/L | 40000円 -2500円 |
170円/L | 42500円/250.0L |
10円上昇 180円/L | 45000円 +2500円 |
20円上昇 190円/L | 47500円 +5000円 |
30円上昇 200円/L | 50000円 +7500円 |
年間15000km走行の場合 | |
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30円下落 140円/L | 52500円 -11300円 |
20円下落 150円/L | 56300円 -7500円 |
10円下落 160円/L | 60000円 -3800円 |
170円/L | 63800円/375.0L |
10円上昇 180円/L | 67500円 +3700円 |
20円上昇 190円/L | 71300円 +7500円 |
30円上昇 200円/L | 75000円 +11200円 |
年間20000km走行の場合 | |
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30円下落 140円/L | 70000円 -15000円 |
20円下落 150円/L | 75000円 -10000円 |
10円下落 160円/L | 80000円 -5000円 |
170円/L | 85000円/500.0L |
10円上昇 180円/L | 90000円 +5000円 |
20円上昇 190円/L | 95000円 +10000円 |
30円上昇 200円/L | 100000円 +15000円 |
走行距離が3000kmくらいですと、ガソリン価格が30円上下したところで金額のブレ幅は-2300円から+2200円の間ですので、そうびっくりするほどではありません。5000kmでも-3800円から+3700円の変動ですから、ガソリンが高くなればなったぶんだけ、ちょっと我慢すればまだ耐えられなくもない感じです。
また走行距離が伸びてきても、もともとの燃費が良いので給油量も知れたもの、払うお金もまた知れたものです。もちろん安いに越したことはないのですが、「ガソリンが高くなった!もうだめだ維持できない!売る~~~ッ!」と突っ走るほどではありません。
1km走行コストと月間&年間コスト
ガソリン1リットルの価格を170円、燃費を40.0km/Lとした場合の1kmあたりの走行コストは4.2円となっています。たとえば職場や学校など目的地までの距離が5kmなら21円を、10kmなら42円を、20kmなら84円を、30kmなら126円を、50kmなら210円を、お財布から零れ落としながら走ってゆくイメージです。
距離/日 | 費用/日 | 月20日 | 年換算 |
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5km | 21円 | 420円 | 5040円 |
10km | 42円 | 840円 | 10080円 |
20km | 84円 | 1680円 | 20160円 |
30km | 126円 | 2520円 | 30240円 |
50km | 210円 | 4200円 | 50400円 |
月に20日間使用するとした場合の月間走行コストは、日々の走行距離が5kmであれば月間100km走行して420円、10kmなら200km走行して840円、20kmなら400km走行して1680円、30kmなら600km走行して2520円、50kmなら1000km走行して4200円という金額がかかります。
月20日で1年間使用した場合の年間走行コストは、日に5kmであれば年間1200km走行して5040円、10kmなら2400km走行して10080円、20kmなら4800km走行して20160円、30kmなら7200km走行して30240円、50kmなら12000km走行して50400円かかる計算になります。
二輪車は趣味性の高い乗り物ゆえに、ご家族やパートナーからの理解を得にくい面があり、維持費の乱れは100年の恋でさえも一気に−273.15℃まで冷え切らせてしまいます。少しでもお財布が痛まないよう、定期的なオイル交換と小まめな空気圧点検を欠かさないようにしたいものです。
ふと自分探しの旅に出ようと思い立ち、1万円札を1枚握りしめて家を飛び出したとき、どこまで遠くへ行けるかを計算してみますと、燃費が28.0km/L(実燃費を定地走行燃費の70%と仮定)、ガソリン1リットルが170円の時勢では往復前提なら823.5km(不帰の片道切符なら1647.1km)で、これは東京駅前発とすると広島県尾道市の高根島灯台あたりまで行くことができる距離になります。
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