ホンダ VFR1200X DCT のスペックと維持費 [2014年 SC70型 | 1236cc/106PS | 6AT]

このページではホンダの2人乗りデュアルパーパス、VFR1200X [DCT 2014/04]の基本的なカタログスペックの紹介と、年間10000km走行での年間維持費、燃費の変化とガソリン代の関係をシミュレーションしています。

SC70型VFR1200Xのエンジン性能と特性・ギヤ比と加速&最高速・タイヤサイズ変更については、ページ下部にあるリンク先をご覧ください。

SC70型VFR1200X DCT 2014年モデルの基本スペック

SC70型VFR1200Xの諸元

画像は本田技研工業より引用
車両型式EBL-SC70
グレードDCT
お値段1,890,000円
備考Dual Clutch Transmission
排気量V型4気筒1236cc
最高出力106PS[78kW]/6000rpm
最大トルク12.8kgm[125Nm]/5500rpm
WMTC燃費16.7km/L
全長幅高2280mm/915mm/1320mm
面積&体積2.086m²/2.754m³
地上&座面165mm/810mm
車両重量288kg
タイヤ前:110/80R19|後:150/70R17
ブレーキ前:Wディスク|後:ディスク
1000cc超の 最高出力 ランキング
1000cc超の 最大トルク ランキング
1000cc超の シート高 ランキング

エンジンの排気量が1236ccであるSC70型VFR1200Xは、道路運送車両法では小型二輪自動車(250cc超)、道路交通法では大型自動二輪車(400cc超)に属し、運転するためには大型自動二輪車免許(650cc超によりAT限定は不可)を取得していなければならず、初回3年、以降2年毎に車検を受ける必要があります。

バイクとしては最上位のクラスとなるので当然バイパスも高速道路も走行できますが、その質において下位クラスとは大きく異なり、颯爽と駆け抜けていく姿はまさに風と呼ぶに相応しいものです。

エンジンの最高出力は106馬力、最大トルクは12.8kgmで、出力だけで見れば刺激的なパワーに思わず期待が高まります。

車体の大きさは全長2280mm/全幅915mm/全高1320mmで、最低地上高は165mm、乗れるか乗れないかを決定付ける最重要項目、足つき性を左右するシート高は810mmとなっています。

810mmのシート高はバイクとしては平均よりも少し高いほうなので、身長や座高によっては足が届かなかったり、あるいは「爪先立ちでなんとかギリギリ…でも体重マシマシで届くようになるかも!」というケースが考えられます。

このサイトに登録してある全916車種のデータから見たお値段と車体の大きさ、車両重量の位置付けを調べてみますと、お値段としては「まさに高嶺の花と呼ぶに相応しいバイク」に、駐車する際に必要となる全長2.280m×全幅0.915mの面積は2.086m²で「かなり大柄な豊満ボディ」になります。

この2.086m²で車両価格を割ってみますと90.6万円/m²となり、坪単価(1坪は3.30579m²)に換算すると299.5万円になります。これを東京都にある市区町村の平均地価(2016年時)に照らし合わせてみますと、武蔵野市の土地を1坪買えるくらいの金額です。

また全長2.280m、全幅0.915m、全高1.320mの3要素を掛けた体積の2.754m³で車体の大きさを評価してみますと、全体では916車種中の41位の大きさ、1000cc超クラスでは108車種中の30位となる大きさです。

1000cc超クラスの車体が大きいバイク ランキング

馬力とトルク、重量あたりのコストパフォーマンスを見てみますと、1馬力当たりのお値段は17830円で全916車種中の413位、トルク1kgmあたりのお値段は147656円で241位、車両重量1kgあたりのお値段は6563円で873位となっています。


1年間のランニングコスト

年間10000km走行時の想定維持費
項目区分金額
軽自動車税250cc超6000円
重量税13年未満1900円
自賠責保険小型二輪6820円
10000km走行燃料代107780円
タイヤ交換費用/2本40000円
オイル交換費用/2回10000円
任意保険料40000円
年間合計金額212500円
1000cc超の 年間維持費 ランキング

二輪車の維持費は自動車に比べれば身構えるほどではないにしろ、それでも一応の目安は欲しいものですので、ガソリン価格が180円/Lで年に10000km走行すると仮定した場合の想定維持費を計算してみます。

燃料代は道路事情や運転の仕方によって大きく変動しますが、ここでは燃費をWMTC燃費の16.7km/Lとして年間107780円、タイヤの持ちも千差万別で難しいのですが、10000kmで交換するとして年間40000円としています。

エンジンオイルは5000kmごとに年2回の交換で10000円とし、任意保険料は年齢や等級、補償内容(特に車両保険の有無)によって異なりますが年間40000円として計算しました。

上記の条件での年間維持費は212500円となり、この金額を目にした人は「趣味にこれだけの金額を注ぎ込めるお財布の厚みとは、一体どんなものだろうか…」と天を仰ぎ見ると言います。

ちなみに、年間走行距離を5000kmとした場合、各種税金や保険料の合計は54720円で変わりませんが、燃料代は半額の53890円になり、タイヤの摩耗とオイルの消費も半分とすると25000円になりますので、維持費は10000km比で78890円安い133610円まで下がります。

燃費と航続距離と燃料代

比率WMTC
燃費
航続距離10000km
燃料代
120%
[+20%]
20.0km/L420.0km90000円
[-17780]
110%
[+10%]
18.4km/L386.4km97830円
[-9950]
100%16.7km/L350.7km107780円
90%
[-10%]
15.0km/L315.0km120000円
[+12220]
80%
[-20%]
13.4km/L281.4km134330円
[+26550]
70%
[-30%]
11.7km/L245.7km153850円
[+46070]
60%
[-40%]
10.0km/L210.0km180000円
[+72220]
50%
[-50%]
8.3km/L174.3km216870円
[+109090]
1000cc超の 航続距離 ランキング

SC70型VFR1200XのWMTC燃費は16.7km/L、燃料タンクの容量は21.0Lですので、この2つを使うことで航続距離を計算でき、燃費とガソリン価格(180円/Lと仮定)を使うことで10000km走行の燃料代を計算できます。

カタログ燃費の16.7km/Lで走行できるとした場合、ガス欠になるまで走ったときの航続距離は350.7kmで、10000km走行での燃料代は107780円になります。

実際には運転の良し悪しや都市部での渋滞、山坂道の有無によって燃費はダイナミックに上下しますので、16.7km/Lの120%燃費から50%燃費までを10%刻みで変化させて計算したものも作ってみました。

航続距離については燃費が伸びれば距離も伸び、悪化すれば距離も短くなりますが、ガソリン代については「燃費が10%悪化すると燃料代も10%負担増!」という単純なものではなさそうです。

たとえば、もしカタログ燃費の120%(20.0km/L)で走行できれば、10000kmを走行するのにかかる燃料代は90000円で済みますし、燃費が50%悪化して8.3km/Lになると、107780円から216870円にまで跳ね上がってしまいます。

ガソリン価格の変動とガソリン代

上記では年間走行距離を10000kmとしてシミュレーションしましたが、「待てよ…?バイクを年間10000km乗るって相当だぞ…?」という内なる声が聞こえてきましたので、3000km・5000km・7000kmのパターンを追加、併せてガソリン価格の上下動によるガソリン代の変化も計算してみます。

とはいうものの、どこの世界にも好事家はおられるものでして、「年間10000km?甘い! 甘 す ぎ る !」といった場合もありましょうから、15000km・20000kmのパターンも作ってみます。

年間3000km走行の場合
30円下落 150円/L27000円 -5400円
20円下落 160円/L28800円 -3600円
10円下落 170円/L30600円 -1800円
180円/L32400円/179.6L
10円上昇 190円/L34200円 +1800円
20円上昇 200円/L36000円 +3600円
30円上昇 210円/L37800円 +5400円
年間5000km走行の場合
30円下落 150円/L45000円 -8900円
20円下落 160円/L48000円 -5900円
10円下落 170円/L50900円 -3000円
180円/L53900円/299.4L
10円上昇 190円/L56900円 +3000円
20円上昇 200円/L59900円 +6000円
30円上昇 210円/L62900円 +9000円

年間7000km走行の場合
30円下落 150円/L62900円 -12600円
20円下落 160円/L67100円 -8400円
10円下落 170円/L71300円 -4200円
180円/L75500円/419.2L
10円上昇 190円/L79700円 +4200円
20円上昇 200円/L83900円 +8400円
30円上昇 210円/L88100円 +12600円
年間10000km走行の場合
30円下落 150円/L89900円 -17900円
20円下落 160円/L95900円 -11900円
10円下落 170円/L101800円 -6000円
180円/L107800円/598.8L
10円上昇 190円/L113800円 +6000円
20円上昇 200円/L119800円 +12000円
30円上昇 210円/L125800円 +18000円

年間15000km走行の場合
30円下落 150円/L134800円 -26900円
20円下落 160円/L143800円 -17900円
10円下落 170円/L152700円 -9000円
180円/L161700円/898.2L
10円上昇 190円/L170700円 +9000円
20円上昇 200円/L179700円 +18000円
30円上昇 210円/L188700円 +27000円
年間20000km走行の場合
30円下落 150円/L179700円 -35900円
20円下落 160円/L191700円 -23900円
10円下落 170円/L203600円 -12000円
180円/L215600円/1197.6L
10円上昇 190円/L227600円 +12000円
20円上昇 200円/L239600円 +24000円
30円上昇 210円/L251500円 +35900円

走行距離が3000kmくらいですと、ガソリン価格が30円上下したところで金額のブレ幅は-5400円から+5400円の間ですので、そうびっくりするほどではありません。5000kmでも-8900円から+9000円の変動ですから、ガソリンが高くなればなったぶんだけ、ちょっと我慢すればまだ耐えられなくもない感じです。

しかし走行距離が伸びてきますと、特に10000kmを超えたあたりからは、もともとの燃料代でさえ目が飛び出るほどなのに、ガソリン価格の高騰がもたらすお財布に与えるダメージの深刻さは激烈なものがあります。ご家庭内に財務大臣がおられる場合では、突き刺さる視線に耐え続けるタフネス・バイタリティが必要となるに違いありません。

1km走行コストと月間&年間コスト

ガソリン1リットルの価格を180円、燃費を16.7km/Lとした場合の1kmあたりの走行コストは10.8円となっています。たとえば職場や学校など目的地までの距離が5kmなら54円を、10kmなら108円を、20kmなら216円を、30kmなら324円を、50kmなら540円を、お財布から零れ落としながら走ってゆくイメージです。

距離/日費用/日月20日年換算
5km54円1080円12960円
10km108円2160円25920円
20km216円4320円51840円
30km324円6480円77760円
50km540円10800円129600円

月に20日間使用するとした場合の月間走行コストは、日々の走行距離が5kmであれば月間100km走行して1080円、10kmなら200km走行して2160円、20kmなら400km走行して4320円、30kmなら600km走行して6480円、50kmなら1000km走行して10800円という金額がかかります。

月20日で1年間使用した場合の年間走行コストは、日に5kmであれば年間1200km走行して12960円、10kmなら2400km走行して25920円、20kmなら4800km走行して51840円、30kmなら7200km走行して77760円、50kmなら12000km走行して129600円かかる計算になります。

二輪車は趣味性の高い乗り物ゆえに、ご家族やパートナーからの理解を得にくい面があり、維持費の乱れは100年の恋でさえも一気に−273.15℃まで冷え切らせてしまいます。少しでもお財布が痛まないよう、定期的なオイル交換と小まめな空気圧点検を欠かさないようにしたいものです。

ふと自分探しの旅に出ようと思い立ち、1万円札を1枚握りしめて家を飛び出したとき、どこまで遠くへ行けるかを計算してみますと、燃費が16.7km/L、ガソリン1リットルが180円の時勢では往復前提なら463.9km(不帰の片道切符なら927.8km)で、これは東京駅前発とすると宮城県石巻市の金華山灯台あたりまで行くことができる距離になります。
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VFR1200X MUGEN
SC70型
(2012/06)
129PS
12.9kgm
-
189.0万円
VFR1200XD MUGEN
[DCT]
SC70型
(2012/06)
129PS
12.9kgm
-
189.0万円