ホンダ NSR80のスペックと維持費 [1995年 HC06型 | 79cc/12.0PS | 6MT]

このページではホンダの1人乗りロードスポーツモデル、NSR80 [1995/02モデル]の基本的なカタログスペックの紹介と、年間10000km走行での年間維持費、燃費の変化とガソリン代の関係をシミュレーションしています。

HC06型NSR80のエンジン性能と特性・ギヤ比と加速&最高速・タイヤサイズ変更については、ページ下部にあるリンク先をご覧ください。

HC06型NSR80 1995年モデルの基本スペック

HC06型NSR80の諸元

画像は本田技研工業より引用
車両型式HC06
お値段284,000円
排気量単気筒79cc
最高出力12.0PS[8.8kW]/10000rpm
最大トルク0.97kgm[9.5Nm]/8000rpm
60kmh燃費40.2km/L
全長幅高1580mm/590mm/935mm
面積&体積0.932m²/0.872m³
地上&座面105mm/670mm
車両重量88kg
タイヤ前:100/90R12|後:120/80R12
ブレーキ前:ディスク|後:ディスク
125cc以下の 最高出力 ランキング
125cc以下の 最大トルク ランキング
125cc以下の シート高 ランキング

エンジンの排気量が79ccであるHC06型NSR80は、道路運送車両法では第二種原動機付自転車(90cc以下/原付二種・乙)、道路交通法では普通自動二輪車(50cc超400cc以下)に属し、運転するためには普通自動二輪車免許(小型限定可/AT不可)を取得していなければならず、初回3年、以降2年毎の車検を受ける必要がありません。

高速道路やバイパスなど自動車専用道路を通行することはできませんが、概ね車体が安く、小排気量ゆえに燃費が良く、税金が安く、任意保険も自動車保険の特約を使えるなどお財布へのダメージの少なさは特筆すべきものです。

エンジンの最高出力は12.0馬力、最大トルクは0.97kgmで、出力だけで見れば扱いやすい安寧なパワーの心地よさが魅力です。

車体の大きさは全長1580mm/全幅590mm/全高935mmで、最低地上高は105mm、乗れるか乗れないかを決定付ける最重要項目、足つき性を左右するシート高は670mmとなっています。

670mmのシート高はバイクとしてはかなり低いほうなので、よほどでなければ足が地に着く充足感を与えてくれることでしょう。全てを包み込む懐の深さ、全て受け入れる器の大きさは、必ずや生き方の指針となってくれるに違いありません。

このサイトに登録してある全916車種のデータから見たお値段と車体の大きさ、車両重量の位置付けを調べてみますと、お値段としては「お求めやすいバイク」に、駐車する際に必要となる全長1.580m×全幅0.590mの面積は0.932m²で「小粒で可愛らしい車体」になります。

この0.932m²で車両価格を割ってみますと30.5万円/m²となり、坪単価(1坪は3.30579m²)に換算すると100.8万円になります。これを東京都にある市区町村の平均地価(2016年時)に照らし合わせてみますと、西東京市の土地を1坪買えるくらいの金額です。

また全長1.580m、全幅0.590m、全高0.935mの3要素を掛けた体積の0.872m³で車体の大きさを評価してみますと、全体では916車種中の563位の大きさ、51-125cc以下クラスでは119車種中の92位となる大きさです。

125cc以下クラスの車体が大きいバイク ランキング

馬力とトルク、重量あたりのコストパフォーマンスを見てみますと、1馬力当たりのお値段は23667円で全916車種中の583位、トルク1kgmあたりのお値段は292784円で710位、車両重量1kgあたりのお値段は3227円で459位となっています。


1年間のランニングコスト

年間10000km走行時の想定維持費
項目区分金額
軽自動車税90cc以下2000円
重量税なし0円
自賠責保険原付4935円
10000km走行燃料代52800円
タイヤ交換費用/2本10000円
2サイクルオイル費用10000円
任意保険料25000円
年間合計金額104735円
125cc以下の 年間維持費 ランキング

二輪車の維持費は自動車に比べれば身構えるほどではないにしろ、それでも一応の目安は欲しいものですので、ガソリン価格が170円/Lで年に10000km走行すると仮定した場合の想定維持費を計算してみます。

燃料代は道路事情や運転の仕方によって大きく変動しますが、ここでは燃費を60km/h定地走行燃費の70%である28.1km/Lとして年間52800円、タイヤの持ちも千差万別で難しいのですが、10000kmで交換するとして年間10000円としています。

エンジンオイルは5000kmごとに年2回の交換で10000円とし、任意保険料は年齢や等級、補償内容(特に車両保険の有無)によって異なりますが年間25000円として計算しました。

上記の条件での年間維持費は104735円となり、維持費としては安めですが最安でもないことから、「安いからじゃない、好きで乗ってるんだ!」という矜持を得られます。

ちなみに、年間走行距離を5000kmとした場合、各種税金や保険料の合計は31935円で変わりませんが、燃料代は半額の26400円になり、タイヤの摩耗とオイルの消費も半分とすると10000円になりますので、維持費は10000km比で36400円安い68335円まで下がります。

燃費と航続距離と燃料代

比率60km/h
燃費
航続距離10000km
燃料代
120%
[+20%]
48.2km/L361.5km35270円
[-7020]
110%
[+10%]
44.2km/L331.5km38460円
[-3830]
100%40.2km/L301.5km42290円
90%
[-10%]
36.2km/L271.5km46960円
[+4670]
80%
[-20%]
32.2km/L241.5km52800円
[+10510]
70%
[-30%]
28.1km/L210.8km60500円
[+18210]
60%
[-40%]
24.1km/L180.8km70540円
[+28250]
50%
[-50%]
20.1km/L150.8km84580円
[+42290]
125cc以下の 航続距離 ランキング

HC06型NSR80の60kmh燃費は40.2km/L、燃料タンクの容量は7.5Lですので、この2つを使うことで航続距離を計算でき、燃費とガソリン価格(170円/Lと仮定)を使うことで10000km走行の燃料代を計算できます。

カタログ燃費の40.2km/Lで走行できるとした場合、ガス欠になるまで走ったときの航続距離は301.5kmで、10000km走行での燃料代は42290円になります。

実際には運転の良し悪しや都市部での渋滞、山坂道の有無によって燃費はダイナミックに上下しますので、40.2km/Lの120%燃費から50%燃費までを10%刻みで変化させて計算したものも作ってみました。

航続距離については燃費が伸びれば距離も伸び、悪化すれば距離も短くなりますが、ガソリン代については「燃費が10%悪化すると燃料代も10%負担増!」という単純なものではなさそうです。

たとえば、もしカタログ燃費の120%(48.2km/L)で走行できれば、10000kmを走行するのにかかる燃料代は35270円で済みますし、燃費が50%悪化して20.1km/Lになると、42290円から84580円にまで跳ね上がってしまいます。

ガソリン価格の変動とガソリン代

上記では年間走行距離を10000kmとしてシミュレーションしましたが、「待てよ…?バイクを年間10000km乗るって相当だぞ…?」という内なる声が聞こえてきましたので、3000km・5000km・7000kmのパターンを追加、併せてガソリン価格の上下動によるガソリン代の変化も計算してみます。

とはいうものの、どこの世界にも好事家はおられるものでして、「年間10000km?甘い! 甘 す ぎ る !」といった場合もありましょうから、15000km・20000kmのパターンも作ってみます。

年間3000km走行の場合
30円下落 140円/L10500円 -2200円
20円下落 150円/L11200円 -1500円
10円下落 160円/L12000円 -700円
170円/L12700円/74.6L
10円上昇 180円/L13500円 +800円
20円上昇 190円/L14200円 +1500円
30円上昇 200円/L15000円 +2300円
年間5000km走行の場合
30円下落 140円/L17500円 -3700円
20円下落 150円/L18700円 -2500円
10円下落 160円/L20000円 -1200円
170円/L21200円/124.4L
10円上昇 180円/L22400円 +1200円
20円上昇 190円/L23700円 +2500円
30円上昇 200円/L24900円 +3700円

年間7000km走行の場合
30円下落 140円/L24400円 -5200円
20円下落 150円/L26200円 -3400円
10円下落 160円/L27900円 -1700円
170円/L29600円/174.1L
10円上昇 180円/L31400円 +1800円
20円上昇 190円/L33100円 +3500円
30円上昇 200円/L34900円 +5300円
年間10000km走行の場合
30円下落 140円/L34900円 -7400円
20円下落 150円/L37400円 -4900円
10円下落 160円/L39900円 -2400円
170円/L42300円/248.8L
10円上昇 180円/L44800円 +2500円
20円上昇 190円/L47300円 +5000円
30円上昇 200円/L49800円 +7500円

年間15000km走行の場合
30円下落 140円/L52300円 -11200円
20円下落 150円/L56000円 -7500円
10円下落 160円/L59700円 -3800円
170円/L63500円/373.1L
10円上昇 180円/L67200円 +3700円
20円上昇 190円/L70900円 +7400円
30円上昇 200円/L74700円 +11200円
年間20000km走行の場合
30円下落 140円/L69700円 -14900円
20円下落 150円/L74700円 -9900円
10円下落 160円/L79600円 -5000円
170円/L84600円/497.5L
10円上昇 180円/L89600円 +5000円
20円上昇 190円/L94600円 +10000円
30円上昇 200円/L99500円 +14900円

走行距離が3000kmくらいですと、ガソリン価格が30円上下したところで金額のブレ幅は-2200円から+2300円の間ですので、そうびっくりするほどではありません。5000kmでも-3700円から+3700円の変動ですから、ガソリンが高くなればなったぶんだけ、ちょっと我慢すればまだ耐えられなくもない感じです。

また走行距離が伸びてきても、もともとの燃費が良いので給油量も知れたもの、払うお金もまた知れたものです。もちろん安いに越したことはないのですが、「ガソリンが高くなった!もうだめだ維持できない!売る~~~ッ!」と突っ走るほどではありません。

1km走行コストと月間&年間コスト

ガソリン1リットルの価格を170円、燃費を40.2km/Lとした場合の1kmあたりの走行コストは4.2円となっています。たとえば職場や学校など目的地までの距離が5kmなら21円を、10kmなら42円を、20kmなら84円を、30kmなら126円を、50kmなら210円を、お財布から零れ落としながら走ってゆくイメージです。

距離/日費用/日月20日年換算
5km21円420円5040円
10km42円840円10080円
20km84円1680円20160円
30km126円2520円30240円
50km210円4200円50400円

月に20日間使用するとした場合の月間走行コストは、日々の走行距離が5kmであれば月間100km走行して420円、10kmなら200km走行して840円、20kmなら400km走行して1680円、30kmなら600km走行して2520円、50kmなら1000km走行して4200円という金額がかかります。

月20日で1年間使用した場合の年間走行コストは、日に5kmであれば年間1200km走行して5040円、10kmなら2400km走行して10080円、20kmなら4800km走行して20160円、30kmなら7200km走行して30240円、50kmなら12000km走行して50400円かかる計算になります。

せっかく維持費の安さにかけては右に出るものがないほどなのですから、「1円でも無駄な出費はしないぞ!」という高い志を持ってエンジンオイルや空気圧管理の基本メンテナンスをこなし、ベアリングやチェーンの劣化にも気を配って、燃費に対する意識の高さを世に示したいものです。

ふと自分探しの旅に出ようと思い立ち、1万円札を1枚握りしめて家を飛び出したとき、どこまで遠くへ行けるかを計算してみますと、燃費が28.1km/L(実燃費を定地走行燃費の70%と仮定)、ガソリン1リットルが170円の時勢では往復前提なら826.5km(不帰の片道切符なら1652.9km)で、これは東京駅前発とすると広島県尾道市の高根島灯台あたりまで行くことができる距離になります。
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NSR80
HC06型
(1987/11)
12.0PS
0.97kgm
47.3km/L
28.4万円