ホンダ NSR125Fのスペックと維持費 [1989年 JC20型 | 124cc/22.0PS | 6MT]

このページではホンダの2人乗りネイキッド、NSR125F [1989/06モデル]の基本的なカタログスペックの紹介と、年間10000km走行での年間維持費、燃費の変化とガソリン代の関係をシミュレーションしています。

JC20型NSR125Fのエンジン性能と特性・ギヤ比と加速&最高速・タイヤサイズ変更については、ページ下部にあるリンク先をご覧ください。

JC20型NSR125F 1989年モデルの基本スペック

JC20型NSR125Fの諸元

画像は本田技研工業より引用
車両型式JC20
お値段445,000円
排気量単気筒124cc
最高出力22.0PS[16.2kW]/9000rpm
最大トルク1.80kgm[17.7Nm]/8500rpm
60kmh燃費34.1km/L
全長幅高2015mm/690mm/1035mm
面積&体積1.390m²/1.439m³
地上&座面135mm/780mm
車両重量135kg
タイヤ前:100/80R17|後:130/70R18
ブレーキ前:ディスク|後:ディスク
125cc以下の 最高出力 ランキング
125cc以下の 最大トルク ランキング
125cc以下の シート高 ランキング

エンジンの排気量が124ccであるJC20型NSR125Fは、道路運送車両法では第二種原動機付自転車(125cc以下/原付二種・甲)、道路交通法では普通自動二輪車(50cc超400cc以下)に属し、運転するためには普通自動二輪車免許(小型限定可/AT不可)を取得していなければならず、初回3年、以降2年毎の車検を受ける必要がありません。

高速道路やバイパスなど自動車専用道路を通行することはできませんが、概ね車体が安く、小排気量ゆえに燃費が良く、税金が安く、任意保険も自動車保険の特約を使えるなどお財布へのダメージの少なさは特筆すべきものです。

エンジンの最高出力は22.0馬力、最大トルクは1.80kgmで、出力だけで見れば扱いやすい安寧なパワーの心地よさが魅力です。

車体の大きさは全長2015mm/全幅690mm/全高1035mmで、最低地上高は135mm、乗れるか乗れないかを決定付ける最重要項目、足つき性を左右するシート高は780mmとなっています。

780mmのシート高はバイクとしては平均的な良くある高さなので、これに跨って足が余るようなら上のクラスも視野に入れても良いですし、届かないようならもっと股下にフレンドリーなバイクを探してみるのも一興です。

このサイトに登録してある全916車種のデータから見たお値段と車体の大きさ、車両重量の位置付けを調べてみますと、お値段としては「標準的な価格のバイク」に、駐車する際に必要となる全長2.015m×全幅0.690mの面積は1.390m²で「標準的な大きさの車体」になります。

この1.390m²で車両価格を割ってみますと32万円/m²となり、坪単価(1坪は3.30579m²)に換算すると105.8万円になります。これを東京都にある市区町村の平均地価(2016年時)に照らし合わせてみますと、狛江市の土地を1坪買えるくらいの金額です。

また全長2.015m、全幅0.690m、全高1.035mの3要素を掛けた体積の1.439m³で車体の大きさを評価してみますと、全体では916車種中の451位の大きさ、51-125cc以下クラスでは119車種中の48位となる大きさです。

125cc以下クラスの車体が大きいバイク ランキング

馬力とトルク、重量あたりのコストパフォーマンスを見てみますと、1馬力当たりのお値段は20227円で全916車種中の497位、トルク1kgmあたりのお値段は247222円で600位、車両重量1kgあたりのお値段は3296円で493位となっています。


1年間のランニングコスト

年間10000km走行時の想定維持費
項目区分金額
軽自動車税125cc以下2400円
重量税なし0円
自賠責保険原付4935円
10000km走行燃料代62270円
タイヤ交換費用/2本10000円
2サイクルオイル費用10000円
任意保険料25000円
年間合計金額114605円
125cc以下の 年間維持費 ランキング

二輪車の維持費は自動車に比べれば身構えるほどではないにしろ、それでも一応の目安は欲しいものですので、ガソリン価格が170円/Lで年に10000km走行すると仮定した場合の想定維持費を計算してみます。

燃料代は道路事情や運転の仕方によって大きく変動しますが、ここでは燃費を60km/h定地走行燃費の70%である23.9km/Lとして年間62270円、タイヤの持ちも千差万別で難しいのですが、10000kmで交換するとして年間10000円としています。

エンジンオイルは5000kmごとに年2回の交換で10000円とし、任意保険料は年齢や等級、補償内容(特に車両保険の有無)によって異なりますが年間25000円として計算しました。

上記の条件での年間維持費は114605円となり、バイクの維持費としては高すぎず安すぎない、「バイクに乗るならこのくらいは掛かるよね」という平均的な金額です。

ちなみに、年間走行距離を5000kmとした場合、各種税金や保険料の合計は32335円で変わりませんが、燃料代は半額の31135円になり、タイヤの摩耗とオイルの消費も半分とすると10000円になりますので、維持費は10000km比で41135円安い73470円まで下がります。

燃費と航続距離と燃料代

比率60km/h
燃費
航続距離10000km
燃料代
120%
[+20%]
40.9km/L409.0km41560円
[-8290]
110%
[+10%]
37.5km/L375.0km45330円
[-4520]
100%34.1km/L341.0km49850円
90%
[-10%]
30.7km/L307.0km55370円
[+5520]
80%
[-20%]
27.3km/L273.0km62270円
[+12420]
70%
[-30%]
23.9km/L239.0km71130円
[+21280]
60%
[-40%]
20.5km/L205.0km82930円
[+33080]
50%
[-50%]
17.1km/L171.0km99420円
[+49570]
125cc以下の 航続距離 ランキング

JC20型NSR125Fの60kmh燃費は34.1km/L、燃料タンクの容量は10.0Lですので、この2つを使うことで航続距離を計算でき、燃費とガソリン価格(170円/Lと仮定)を使うことで10000km走行の燃料代を計算できます。

カタログ燃費の34.1km/Lで走行できるとした場合、ガス欠になるまで走ったときの航続距離は341.0kmで、10000km走行での燃料代は49850円になります。

実際には運転の良し悪しや都市部での渋滞、山坂道の有無によって燃費はダイナミックに上下しますので、34.1km/Lの120%燃費から50%燃費までを10%刻みで変化させて計算したものも作ってみました。

航続距離については燃費が伸びれば距離も伸び、悪化すれば距離も短くなりますが、ガソリン代については「燃費が10%悪化すると燃料代も10%負担増!」という単純なものではなさそうです。

たとえば、もしカタログ燃費の120%(40.9km/L)で走行できれば、10000kmを走行するのにかかる燃料代は41560円で済みますし、燃費が50%悪化して17.1km/Lになると、49850円から99420円にまで跳ね上がってしまいます。

ガソリン価格の変動とガソリン代

上記では年間走行距離を10000kmとしてシミュレーションしましたが、「待てよ…?バイクを年間10000km乗るって相当だぞ…?」という内なる声が聞こえてきましたので、3000km・5000km・7000kmのパターンを追加、併せてガソリン価格の上下動によるガソリン代の変化も計算してみます。

とはいうものの、どこの世界にも好事家はおられるものでして、「年間10000km?甘い! 甘 す ぎ る !」といった場合もありましょうから、15000km・20000kmのパターンも作ってみます。

年間3000km走行の場合
30円下落 140円/L12400円 -2600円
20円下落 150円/L13200円 -1800円
10円下落 160円/L14100円 -900円
170円/L15000円/88.0L
10円上昇 180円/L15900円 +900円
20円上昇 190円/L16800円 +1800円
30円上昇 200円/L17600円 +2600円
年間5000km走行の場合
30円下落 140円/L20600円 -4400円
20円下落 150円/L22000円 -3000円
10円下落 160円/L23500円 -1500円
170円/L25000円/146.6L
10円上昇 180円/L26400円 +1400円
20円上昇 190円/L27900円 +2900円
30円上昇 200円/L29400円 +4400円

年間7000km走行の場合
30円下落 140円/L28800円 -6200円
20円下落 150円/L30800円 -4200円
10円下落 160円/L32900円 -2100円
170円/L35000円/205.3L
10円上昇 180円/L37000円 +2000円
20円上昇 190円/L39100円 +4100円
30円上昇 200円/L41100円 +6100円
年間10000km走行の場合
30円下落 140円/L41100円 -8800円
20円下落 150円/L44000円 -5900円
10円下落 160円/L47000円 -2900円
170円/L49900円/293.3L
10円上昇 180円/L52800円 +2900円
20円上昇 190円/L55800円 +5900円
30円上昇 200円/L58700円 +8800円

年間15000km走行の場合
30円下落 140円/L61600円 -13200円
20円下落 150円/L66000円 -8800円
10円下落 160円/L70400円 -4400円
170円/L74800円/439.9L
10円上昇 180円/L79200円 +4400円
20円上昇 190円/L83600円 +8800円
30円上昇 200円/L88000円 +13200円
年間20000km走行の場合
30円下落 140円/L82200円 -17600円
20円下落 150円/L88000円 -11800円
10円下落 160円/L93900円 -5900円
170円/L99800円/586.5L
10円上昇 180円/L105600円 +5800円
20円上昇 190円/L111500円 +11700円
30円上昇 200円/L117300円 +17500円

走行距離が3000kmくらいですと、ガソリン価格が30円上下したところで金額のブレ幅は-2600円から+2600円の間ですので、そうびっくりするほどではありません。5000kmでも-4400円から+4400円の変動ですから、ガソリンが高くなればなったぶんだけ、ちょっと我慢すればまだ耐えられなくもない感じです。

また走行距離が伸びてきても、もともとの燃費が良いので給油量も知れたもの、払うお金もまた知れたものです。もちろん安いに越したことはないのですが、「ガソリンが高くなった!もうだめだ維持できない!売る~~~ッ!」と突っ走るほどではありません。

1km走行コストと月間&年間コスト

ガソリン1リットルの価格を170円、燃費を34.1km/Lとした場合の1kmあたりの走行コストは5.0円となっています。たとえば職場や学校など目的地までの距離が5kmなら25円を、10kmなら50円を、20kmなら100円を、30kmなら150円を、50kmなら250円を、お財布から零れ落としながら走ってゆくイメージです。

距離/日費用/日月20日年換算
5km25円500円6000円
10km50円1000円12000円
20km100円2000円24000円
30km150円3000円36000円
50km250円5000円60000円

月に20日間使用するとした場合の月間走行コストは、日々の走行距離が5kmであれば月間100km走行して500円、10kmなら200km走行して1000円、20kmなら400km走行して2000円、30kmなら600km走行して3000円、50kmなら1000km走行して5000円という金額がかかります。

月20日で1年間使用した場合の年間走行コストは、日に5kmであれば年間1200km走行して6000円、10kmなら2400km走行して12000円、20kmなら4800km走行して24000円、30kmなら7200km走行して36000円、50kmなら12000km走行して60000円かかる計算になります。

せっかく維持費の安さにかけては右に出るものがないほどなのですから、「1円でも無駄な出費はしないぞ!」という高い志を持ってエンジンオイルや空気圧管理の基本メンテナンスをこなし、ベアリングやチェーンの劣化にも気を配って、燃費に対する意識の高さを世に示したいものです。

ふと自分探しの旅に出ようと思い立ち、1万円札を1枚握りしめて家を飛び出したとき、どこまで遠くへ行けるかを計算してみますと、燃費が23.9km/L(実燃費を定地走行燃費の70%と仮定)、ガソリン1リットルが170円の時勢では往復前提なら702.9km(不帰の片道切符なら1405.9km)で、これは東京駅前発とすると香川県高松市の竹居観音岬(四国最北端)あたりまで行くことができる距離になります。
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