グロム | JC75E型124cc単気筒エンジンの性能とPWR [9.8PS/1.10kgm 2017年]

このページでは、グロム [2017/07モデル]が搭載しているJC75E型の単気筒124ccエンジンの諸元と出力、体重とパワーウェイトレシオの関係をシミュレーションしています。

JC75E型エンジンの各種諸元と性能曲線図

ホンダ [グロム]
JC75型 124cc [9.8PS/1.10kgm]
JC75E型エンジンの簡易性能曲線図
JC75E型エンジンの簡易性能曲線図
エンジン種類
排気量
単気筒
124cc
最高出力9.8PS
5250rpm馬力8.1PS
最大トルク1.10kgm
7000rpmトルク1.00kgm
リッター換算馬力78.5PS/L
リッター換算トルク8.8kgm/L
平均ピストン速度13.5m/s
Bore/Stroke比1.10

ここからはJC75E型エンジンの諸元から見えてくる出力特性を調べてみます。

上の図は最高出力が発生する回転数でのトルクと最大トルク、最大トルクが発生する回転数での馬力と最高出力とを線で繋いで折れ線グラフにしただけの簡易的なエンジン性能曲線図です。

これでは中間域の具合や7000rpm以降の馬力、トルクの落ち込み加減を知ることはできませんが、5250rpmでの最大トルク発生後、回転が高まるにつれてトルクが極端に落ちるのか、それともなだらかに下降するのかを知るくらいには使えるかもしれません。

エンジンのパワーバンドを最大トルクの5250rpmから最高出力の7000rpmまでの1750rpm(比率では25.0%)とすると、二輪車のエンジンとしては標準的な広さで、低中高とバランスのよい優等生的な性質を予感させます。

パワーの出方としては、最大トルク1.10kgmを生じる5250rpmでは、最高出力の82.7%となる8.1PSを、最高出力9.8PSを生じる7000rpmでは、最大トルクの90.9%となる1.00kgmの出力を得られます。

排気量1リットルあたりの出力は馬力が9.8PS/0.124Lで78.5PS/L、トルクが1.10kgm/0.124Lで8.8kgm/Lとなっています。これは二輪車に搭載されるエンジンの出力としてはやや心もとない部類ですが、その反面で日常ユースで扱いやすさが光るエンジンだと言えそうです。

単気筒エンジンの最高出力ランキング

ストローク長が57.9mmであるJC75E型エンジンの場合、平均ピストンスピードは7000rpmのとき13.5m/sで、これは二輪車のエンジンとしては一般的な速度の部類です。また上限を20.0m/sとしたときの最高回転数は10360rpmになります。

125cc以下の平均ピストンスピード ランキング

JC75E型エンジンのボアは52.4mmですので、エンジンの特性を大まかに決定づけるボアストローク比は1.10のロングストローク型(ストローク量がボア径より大きい)となり、排気量と気筒数が同一のショートストローク型に比べて、低回転域の粘りが光る傾向にあるとされます。


ボアアップによる排気量増と圧縮比

ボア排気量圧縮比B/S比
52.4mm124.9cc
-
9.31.10
52.9mm127.3cc
[+2.4cc]
9.51.09
53.4mm129.7cc
[+4.8cc]
9.61.08
53.9mm132.1cc
[+7.2cc]
9.81.07
54.4mm134.6cc
[+9.7cc]
10.01.06
54.9mm137.1cc
[+12.2cc]
10.11.05
55.4mm139.6cc
[+14.7cc]
10.31.05

エンジンの排気量はボアとストローク、気筒数によって決まり、圧縮比は排気量と燃焼室容積によって決まります。

ここでは実際に可能かどうかは別として、純正ピストンの52.4mmから+0.5mm刻みで+3.0mmまでのオーバーサイズピストンを組むと、排気量がノーマルの124.9ccからどのように変化するかを調べてみました。

これを見るに、ピストン径が0.5mm大きくなると排気量が約2.4ccずつ大きくなり、+3.0mmの55.4mmまでボアアップすると139.6ccまで拡大(ノーマル比+11.8%)されます。

続いて燃焼室容積が15.0ccのまま変化しないと仮定したとき、ピストン径が+0.5mm大きくなるごとに圧縮比が9.3から約0.19ずつ高まっていき、同時にノッキングのリスクも高まっていきます。

125cc以下の圧縮比が高いバイク ランキング

ストローク長が57.9mmのままボアを広げていくと、ボアストローク比(B/S比)は1.10から次第に小さくなっていき、ロングストローク型からスクエア型、ショートストローク型へと特性が変わっていきます。

※ナンバー付き車両でボアアップおよびストロークアップにより排気量を増大させた場合は、改造申請をして認可を受ける必要があります。また、せっかく排気量を増大させても、対応する免許を未取得であれば公道で乗ることができなくなりますのでご注意ください。


体重とパワーウェイトレシオのアヤシイ関係

PWR 10.61kg/PS | 631位/全833件
体重PWR増加
体重40kg14.69kg/PS+4.08kg
体重45kg15.20kg/PS+4.59kg
体重50kg15.71kg/PS+5.10kg
体重55kg16.22kg/PS+5.61kg
体重60kg16.73kg/PS+6.12kg
体重65kg17.24kg/PS+6.63kg
体重70kg17.76kg/PS+7.15kg
体重75kg18.27kg/PS+7.66kg
体重80kg18.78kg/PS+8.17kg
体重90kg19.80kg/PS+9.19kg
体重100kg20.82kg/PS+10.21kg

さて、自動車と同じくバイクにおいてもパワーウェイトレシオは速さの指標としてよく使われています。

自動車ではもともとの車重が重いので、人間が1人2人乗ったところで目が飛び出るほどには変わりませんが、自動車に比べて車重が軽く、最高出力も小さめなバイクとなると話は別です。

最高出力が9.8PSで車両重量が104kgであるグロムの場合、バイク単体では10.61kg/PSですが、たとえば車両総重量を決める際の基準である体重55kgの人が乗ると16.22kg/PS(+5.61kg)に、100kgの人では20.82kg/PS(+10.21kg)にまで悪化してしまいます。

同好の士と仲睦まじくサーキット走行しているとき、前に出てやろうと愛馬にムチを入れても埒が明かない。こんなときは「同じバイクのはずなのにどうも遅い…壊れてるんじゃあ…」などとバイクのせいにしたくなりますが、ちょっとお腹周りを眺めて見るとその答えが見つかりそうです。

PWRの優劣が速さの絶対的な指標ではありませんが、自動車のサイトで調べたパワーウェイトレシオの平均が9.52kg/PSでしたので、体重55kgの人が乗車している場合だと自動車の平均を上回ってしまいます。そこらを普通に走っているような自動車が相手でさえ、油断すれば後れを取ることになるかもしれません。


JC75型グロム 2017/07モデルの各種スペック詳細ページ

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グロム
JC61型
(2013/06)
9.8PS
1.12kgm
63.2km/L
35.1万円