このページでは、ゴールドウイング [GL1800 F6C 2015/11]が搭載している5MTのギヤ比(歯車比・減速比)と駆動力、エンジン回転数と最高速(トップスピード)との関係をシミュレーションしています。
ギヤ比(歯車比・減速比)と加速と最高速のステキな関係
ホンダ [ゴールドウイング] SC68型 1832cc [117PS/17.1kgm] | ||||
純正ギヤの繋がりイメージ | ||||
ギヤ | ギヤ比 | Shift-up 回転数 | 100kmh 回転数 | 5500rpm での速度 [速度差] |
---|---|---|---|---|
1速 | 2.375 [10.683] | - | 9000 | 61.1 [ - ] |
2速 | 1.454 [6.540] | 3370 | 5510 | 99.9 [+38.8] |
3速 | 1.068 [4.804] | 4040 | 4050 | 136.0 [+36.1] |
4速 | 0.843 [3.792] | 4340 | 3190 | 172.3 [+36.3] |
5速 | 0.685 [3.081] | 4470 | 2590 | 212.0 [+39.7] |
Fin | 4.498 | タイヤ外径630mm レシオカバレッジ3.467 |
さて、SC68型ゴールドウイングの変速機にはレシオカバレッジ3.467という、ロングレシオで最高速の伸びと巡航回転数の低さ、燃費の良さを重視した5MTが採用されています。
これを速度の面から見てみると、1速ギヤ(2.375)の最高速61.1km/hから、最も高い5速ギヤ(0.685)の最高速212.0km/hまでの速度間(速度差は150.9km/h)を、3段のギヤで刻んで速度を上乗せしていく格好になります。
一覧表のギヤ比欄の下にある[]で囲まれた数値は、それぞれのギヤ比と一次減速比および二次減速比を掛けた総減速比を表記しています。
また「Shift-up回転数」は、たとえば1速ギヤで5500rpmまで回して2速ギヤにシフトアップした際に、1速ギヤと2速ギヤのステップ比(0.612)から考えると5500rpmから3370rpmまで落ちますよ、というものです。
ステップ比が大きくてシフトアップ後に回転が落ちすぎてしまい、パワーバンドを大きく外すような場合には、5500rpmより上まで回したほうが加速の雰囲気が良くなるでしょうし、逆の場合は早め早めのシフトアップが結果的に功を奏す、かもしれません。
最高出力が発生する5500rpmにおいて、最も高い5速ギヤのギヤ比0.685での速度は212.0km/h、時速100kmでの回転数は2590rpmになります。
最高速という視点で見ると、高速道路を走行するにしてもこんな速度が出せる必要はないのですが、裏を返せば巡航回転数を低く保てるということでもあります。不届き者を前にどれだけ血が滾ろうとも、逸る気持ちをぐっと抑えて大人の余裕を見せてあげましょう。
また、最高出力が発生する回転数の半分を少し下回るくらいの回転数で時速100kmが出せるので、高すぎず低すぎもしないストレスフリーな高速クルージングが可能となりそうです。
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巡航時の回転数を比較的簡単に下げる方法としては、タイヤの外径を大きくする(ファイナルギヤを高くするのと同じ効果)ことで劇的に!とはいきませんが、多少は下げることが可能です。
レブリミットと最高速|5500rpm以降の速度
4000 rpm | 5500 rpm | 6100 rpm | 6600 rpm | 7200 rpm | |
---|---|---|---|---|---|
1速 | 44.5 | 61.1 | 67.8 | 73.4 | 80.0 |
2速 | 72.6 | 99.9 | 110.8 | 119.8 | 130.7 |
3速 | 98.9 | 136.0 | 150.8 | 163.2 | 178.0 |
4速 | 125.3 | 172.3 | 191.0 | 206.7 | 225.5 |
5速 | 154.2 | 212.0 | 235.1 | 254.4 | 277.5 |
PS | 9.5 | 13.02 | 14.4 | 15.6 | 17.0 |
最高速度に大きく関係するのは最高出力ですが、ギヤ比とタイヤ径、そしてエンジン回転数を抜きにして語ることはできません。
エンジンのレブリミット(何回転まで回るのか)については、エンジンの仕様や制御方法によりけりで多種多様すぎますので、ここでは単純に最高出力が発生する5500rpmを基準として、1割増の6100rpm、2割増の6600rpm、3割増の7200rpmまで回ったとしたら、このくらいの速度になりますよ、という一覧表を作ってみました。(4000rpmは最大トルク発生回転数)
※エンジンのレブリミットは最高出力が発生する5500rpmより若干高い回転数に設定されますが、エンジンの出力は5500rpmをピークとして以降は低下する一方ですので、5500rpm以降も加速できるかどうかは未知数です。実際の最高速は走行抵抗と出力が釣り合った時点の速度になります。
オレンジ色に着色してある欄には、それぞれの回転数での平均ピストン速度を記してあります。この速度はエンジンの回転数上限を左右する要素のひとつとされ、5500rpmでの13.02m/sから回転数が増すごとに速くなり、7200rpmでは17.0m/sになります。
巡航時によくある速度での回転数
ギヤ | 40kmh | 60kmh | 80kmh | 100kmh | 120kmh |
---|---|---|---|---|---|
1速 | 3600 | 5400 | 7200 | 9000 | 10800 |
2速 | 2200 | 3300 | 4410 | 5510 | 6610 |
3速 | 1620 | 2430 | 3240 | 4050 | 4850 |
4速 | 1280 | 1920 | 2550 | 3190 | 3830 |
5速 | 1040 | 1560 | 2080 | 2590 | 3110 |
ここでは1速から5速までのそれぞれのギヤごとに、それぞれの速度でどのくらいエンジンが回っているのかを調べてみます。
5速ギヤの場合、40km/hでは1040rpm、60km/hでは1560rpm、高速道路によくある80km/hでは2080rpm、100km/hでは2590rpm、制限速度が120km/hになると3110rpmまで回す必要が生じます。
ちなみに、エンジン出力と回転数、ギヤ比が深く関係するので到達できる車種は限られますが、スピードリミッターが働く180km/hでは4670rpm、さらに車種は限られますが300km/hでは7780rpmまで回ります。
4000rpmと5500rpmの駆動力とトルクウェイトレシオ
最大トルク17.1kgm|車両重量342kg | |||
---|---|---|---|
ギヤ | 4000rpm 駆動力とTWR | 5500rpm 駆動力とTWR | 差分 |
1速 | 579.9kgm [0.59kg/kgm] | 515.5kgm [0.66kg/kgm] | -64.4 [+0.07] |
2速 | 355.0kgm [0.96kg/kgm] | 315.6kgm [1.08kg/kgm] | -39.4 [+0.12] |
3速 | 260.8kgm [1.31kg/kgm] | 231.8kgm [1.48kg/kgm] | -29.0 [+0.17] |
4速 | 205.8kgm [1.66kg/kgm] | 183.0kgm [1.87kg/kgm] | -22.8 [+0.21] |
5速 | 167.3kgm [2.04kg/kgm] | 148.7kgm [2.30kg/kgm] | -18.6 [+0.26] |
PWR | 3.58kg/PS | 2.923kg/PS | -0.66 |
エンジンから発生する最大トルク17.1kgmは、ギヤを介して減速する(回転数を落とす)ことで、まるで倍々ゲームのごとく増大して最終的には元の何十倍、何百倍にもなります。
たとえば1速ギヤの場合、エンジンの軸トルク17.1kgmが1速ギヤを介して2.375倍に、さらに一次減速比と二次減速比で4.498倍に、そしてこれをタイヤの半径で割ると最終的な駆動力は579.9kgmになるという寸法です。
このエンジンは5500rpmで117PSを発生しますから、その時点での軸トルクは15.2kgm、同じ要領で計算すると最終的には515.5kgmになります。
基本的にはこの数値が大きいほど地面を蹴って進もうとする力が強く、4000rpmと5500rpmとの落差が小さいほど高回転域でのトルクの低下が少ない、つまり加速感が持続すると言えるかもしれません。
[]内の数値は、最大トルク発生時(17.1kgm/4000rpm)での各ギヤの駆動力を、車両重量の342kgで割ったトルクウェイトレシオで、最小は1速ギヤの0.59kg/kgmとなっています。
この0.59kg/kgmという数値はシグナルスタートで負けるほうが珍しいほどの加速性能に愛着は深まり、きっと「このバイクに乗っていて良かった!」と思わせてくれることでしょう。
ちなみに、自動車のサイトで集計した1速ギヤTWRの平均が1.60kg/kgmでしたので、その道では名の知れたスポーツカーであっても、一瞬にして点にしてしまう猛烈な加速が期待できます。
SC68型ゴールドウイング GL1800 F6C 2015/11モデルの各種スペック詳細ページ | |||
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主要諸元 主要諸元と年間の維持費、燃費と航続距離 | エンジン エンジン性能と特性、パワーウェイトレシオ | タイヤ タイヤサイズ変更と加速力&最高速の変化 | 通知表 さまざまな性能評価の数値と偏差値&順位 |
【ギヤ比編】同車名または同型式の車種一覧 | |||
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ゴールドウイング SC79型 (2018/04) | 126PS 17.3kgm 17.7km/L 199.8万円 | SC79E 水平6 1833cc [6MT] | |
ゴールドウイング [Tour] SC79型 (2018/04) | 126PS 17.3kgm 17.7km/L 199.8万円 | SC79E 水平6 1833cc [6MT] | |
ゴールドウイング [Tour DCT] SC79型 (2018/04) | 126PS 17.3kgm 18.2km/L 199.8万円 | SC79E 水平6 1833cc [7AT] | |
ゴールドウイング [GL1800 F6B] SC68型 (2015/11) | 118PS 17.0kgm 21.8km/L 199.8万円 | SC47E 水平6 1832cc [5MT] | |
ゴールドウイング [GL1800] SC68型 (2015/11) | 109PS 16.4kgm 20.0km/L 199.8万円 | SC47E 水平6 1832cc [5MT] | |
ゴールドウイング [US] SC47型 (2004/05) | 109PS 16.4kgm 20.0km/L 199.8万円 | SC47E 水平6 1832cc [5MT] | |
ゴールドウイング [GL1500SE] SC22型 (1990/02) | 98PS 15.2kgm 26.1km/L 199.8万円 | SC22E 水平6 1520cc [5MT] |