ダンク | AF74E型49cc単気筒エンジンの性能とPWR [4.5PS/0.42kgm 2017年]

このページでは、ダンク [2017/07モデル]が搭載しているAF74E型の単気筒49ccエンジンの諸元と出力、体重とパワーウェイトレシオの関係をシミュレーションしています。

AF74E型エンジンの各種諸元と性能曲線図

ホンダ [ダンク]
AF78型 49cc [4.5PS/0.42kgm]
AF74E型エンジンの簡易性能曲線図
AF74E型エンジンの簡易性能曲線図
エンジン種類
排気量
単気筒
49cc
最高出力4.5PS
6000rpm馬力3.5PS
最大トルク0.42kgm
8000rpmトルク0.40kgm
リッター換算馬力91.28PS/L
リッター換算トルク8.52kgm/L
平均ピストン速度10.72m/s
Bore/Stroke比1.018
50cc以下の1L換算馬力ランキング
50cc以下の1L換算トルクランキング

ここからはAF74E型エンジンの諸元から見えてくる出力特性を調べてみます。

上の図は最高出力が発生する回転数でのトルクと最大トルク、最大トルクが発生する回転数での馬力と最高出力とを線で繋いで折れ線グラフにしただけの簡易的なエンジン性能曲線図です。

これでは中間域の具合や8000rpm以降の馬力、トルクの落ち込み加減を知ることはできませんが、6000rpmでの最大トルク発生後、回転が高まるにつれてトルクが極端に落ちるのか、それともなだらかに下降するのかを知るくらいには使えるかもしれません。

エンジンのパワーバンドを最大トルクの6000rpmから最高出力の8000rpmまでの2000rpm(比率では25.0%)とすると、二輪車のエンジンとしては標準的な広さで、低中高とバランスのよい優等生的な性質を予感させます。

パワーの出方としては、最大トルク0.42kgmを生じる6000rpmでは、最高出力の77.8%となる3.5PSを、最高出力4.5PSを生じる8000rpmでは、最大トルクの95.2%となる0.40kgmの出力を得られます。

排気量1リットルあたりの出力は馬力が4.5PS/0.049Lで91.28PS/L、トルクが0.42kgm/0.049Lで8.52kgm/Lとなっています。これは二輪車に搭載されるエンジンの出力としては標準的な部類で、そこそこのパワーがあり扱いやすさも申し分ない攻守のバランスに優れているエンジンだと言えそうです。

最高出力が高い 単気筒エンジンのバイク
排気量に関係なく、単気筒エンジン搭載のバイクを、最高出力(馬力)が大きいものから順番に並べたランキングです。
最高出力が高い 50ccクラスのバイク
排気量が50cc以下の範囲にあるバイクを、最高出力(馬力)が大きいものから順番に並べたランキングです。
最高回転数が高い 50ccクラスのバイク
排気量が50cc以下の範囲にあるバイクを、最高回転数(最高出力が発生する回転数)が高いものから順番に並べたランキングです。

ストローク長が40.2mmであるAF74E型エンジンの場合、平均ピストンスピードは8000rpmのとき10.72m/sで、これは二輪車のエンジンとしてはゆっくりと上下運動している部類です。また上限を20.0m/sとしたときの最高回転数は14930rpmになります。

50cc以下の平均ピストンスピード ランキング

AF74E型エンジンのボアは39.5mmですので、エンジンの特性を大まかに決定づけるボアストローク比は1.018のロングストローク型(ストローク量がボア径より大きい)となり、排気量と気筒数が同一のショートストローク型に比べて、低回転域の粘りが光る傾向にあるとされます。


ボアアップによる排気量増と圧縮比

ボア排気量圧縮比B/S比
39.5mm49.3cc
-
12.01.018
40.0mm50.5cc
[+1.2cc]
12.21.005
40.5mm51.8cc
[+2.5cc]
12.50.993
41.0mm53.1cc
[+3.8cc]
12.80.980
41.5mm54.4cc
[+5.1cc]
13.10.969
42.0mm55.7cc
[+6.4cc]
13.40.957
42.5mm57.0cc
[+7.7cc]
13.70.946

エンジンの排気量はボアとストローク、気筒数によって決まり、圧縮比は排気量と燃焼室容積によって決まります。

ここでは実際に可能かどうかは別として、純正ピストンの39.5mmから+0.5mm刻みで+3.0mmまでのオーバーサイズピストンを組むと、排気量がノーマルの49.3ccからどのように変化するかを調べてみました。

これを見るに、ピストン径が0.5mm大きくなると排気量が約1.2ccずつ大きくなり、+3.0mmの42.5mmまでボアアップすると57.0ccまで拡大(ノーマル比+15.6%)されます。

続いて燃焼室容積が4.5ccのまま変化しないと仮定したとき、ピストン径が+0.5mm大きくなるごとに圧縮比が12.0から約0.22ずつ高まっていき、同時にノッキングのリスクも高まっていきます。

50cc以下の圧縮比が高いバイク ランキング

ストローク長が40.2mmのままボアを広げていくと、ボアストローク比(B/S比)は1.018から次第に小さくなっていき、ロングストローク型からスクエア型、ショートストローク型へと特性が変わっていきます。

※ナンバー付き車両でボアアップおよびストロークアップにより排気量を増大させた場合は、改造申請をして認可を受ける必要があります。また、せっかく排気量を増大させても、対応する免許を未取得であれば公道で乗ることができなくなりますのでご注意ください。


体重とパワーウェイトレシオのアヤシイ関係

PWR 18.000kg/PS | 833位/全916件
体重PWR増加
体重40kg26.889kg/PS+8.889kg
体重45kg28.000kg/PS+10.000kg
体重50kg29.111kg/PS+11.111kg
体重55kg30.222kg/PS+12.222kg
体重60kg31.333kg/PS+13.333kg
体重65kg32.444kg/PS+14.444kg
体重70kg33.556kg/PS+15.556kg
体重75kg34.667kg/PS+16.667kg
体重80kg35.778kg/PS+17.778kg
体重90kg38.000kg/PS+20.000kg
体重100kg40.222kg/PS+22.222kg
50cc以下のパワーウェイトレシオ

さて、自動車と同じくバイクにおいてもパワーウェイトレシオは速さの指標としてよく使われています。

自動車ではもともとの車重が重いので、人間が1人2人乗ったところで目が飛び出るほどには変わりませんが、自動車に比べて車重が軽く、最高出力も小さめなバイクとなると話は別です。

最高出力が4.5PSで車両重量が81kgであるダンクの場合、バイク単体では18.000kg/PSですが、たとえば車両総重量を決める際の基準である体重55kgの人が乗ると30.222kg/PS(+12.222kg)に、100kgの人では40.222kg/PS(+22.222kg)にまで悪化してしまいます。

同好の士と仲睦まじくサーキット走行しているとき、前に出てやろうと愛馬にムチを入れても埒が明かない。こんなときは「同じバイクのはずなのにどうも遅い…壊れてるんじゃあ…」などとバイクのせいにしたくなりますが、ちょっとお腹周りを眺めて見るとその答えが見つかりそうです。

PWRの優劣が速さの絶対的な指標ではありませんが、自動車のサイトで調べたパワーウェイトレシオの平均が9.52kg/PSでしたので、体重55kgの人が乗車している場合だと自動車の平均を上回ってしまいます。そこらを普通に走っているような自動車が相手でさえ、油断すれば後れを取ることになるかもしれません。


AF78型ダンク 2017/07モデルの各種スペック詳細ページ

主要諸元
主要諸元と年間の維持費、燃費と航続距離

No Data

No Data

通知表
さまざまな性能評価の数値と偏差値&順位
【エンジン編】同車名または同型式の車種一覧
ビーノ
AY02型
(2018/05)
4.5PS
0.42kgm
58.4km/L
21.5万円
ジョグ
AY01型
(2018/04)
4.5PS
0.42kgm
58.4km/L
21.5万円
ジョルノ
[くまモン]
AF77型
(2016/04)
4.5PS
0.42kgm
56.4km/L
21.5万円
ジョルノ
AF77型
(2015/10)
4.5PS
0.42kgm
56.4km/L
21.5万円
ダンク
AF74型
(2014/02)
4.5PS
0.42kgm
56.4km/L
21.5万円