ここではSD10型CRF1100Lの純正リヤタイヤである150/70R18のタイヤ幅を140mmから160mmまで、扁平率を60%から80%までの間で増減させ、外径(直径)の変化からなる最高速と駆動力の変化を調べています。
タイヤサイズ変更と最高速および1速ギヤ最大駆動力の変化
ホンダ [CRF1100L] SD10型 1082cc [102PS/10.7kgm] | |||
18インチのままタイヤ幅と扁平率を変更 | |||
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扁平 | -10mm 140mm幅 | 純正 150mm幅 | +10mm 160mm幅 |
60 扁平 | 140/60R18 外径625mm [-42mm] 201.6kmh [-13.6kmh] 442.3kgm [+27.9kgm] | 150/60R18 外径637mm [-30mm] 205.5kmh [-9.7kmh] 433.9kgm [+19.5kgm] | 160/60R18 外径649mm [-18mm] 209.4kmh [-5.8kmh] 425.9kgm [+11.5kgm] |
65 扁平 | 140/65R18 外径639mm [-28mm] 206.2kmh [-9.0kmh] 432.6kgm [+18.2kgm] | 150/65R18 外径652mm [-15mm] 210.5kmh [-4.7kmh] 423.7kgm [+9.3kgm] | 160/65R18 外径665mm [-2mm] 214.6kmh [-0.6kmh] 415.6kgm [+1.2kgm] |
70 扁平 | 140/70R18 外径653mm [-14mm] 210.7kmh [-4.5kmh] 423.3kgm [+8.9kgm] | 150/70R18 外径667mm [0mm] 215.2kmh [0.0kmh] 414.4kgm [0.0kgm] | 160/70R18 外径681mm [+14mm] 219.7kmh [+4.5kmh] 405.9kgm [-8.5kgm] |
75 扁平 | 140/75R18 外径667mm [0mm] 215.2kmh [0.0kmh] 414.4kgm [0.0kgm] | 150/75R18 外径682mm [15mm] 219.9kmh [+4.7kmh] 405.5kgm [-8.9kgm] | 160/75R18 外径697mm [+30mm] 224.9kmh [+9.7kmh] 396.6kgm [-17.8kgm] |
80 扁平 | 140/80R18 外径681mm [+14mm] 219.7kmh [+4.5kmh] 405.9kgm [-8.5kgm] | 150/80R18 外径697mm [+30mm] 224.9kmh [+9.7kmh] 396.6kgm [-17.8kgm] | 160/80R18 外径713mm [+46mm] 230.0kmh [+14.8kmh] 387.7kgm [-26.7kgm] |
一覧表にある各欄の上段はタイヤサイズとタイヤの外径を、中段は最も高いギヤ比での最高速を、下段は1速ギヤでの最大駆動力で、それぞれの下にある[]内は純正サイズ時との差を記しています。
ピンク色に着色されている欄は純正タイヤサイズ、緑色は純正タイヤの外径667mmとの差が上下3%以内にあるもの、オレンジ色は差が+3%を超え+5%以内にあるもの、水色は-3%を超え-5%以内にあるものです。
さて、タイヤ幅や扁平率を変更すると、それに伴ってタイヤの外径が変化し、外径が変化すると円周長(タイヤが1回転したときに進む距離)が変化します。
最高速の場合、エンジン回転数の上限が7500rpm、トランスミッションの最も高いギヤ比が0.972、一次減速比×二次減速比がとすると、計算上の最高速を左右するのは先の円周長になります。
駆動力の場合、エンジンの最大トルクが10.7kgm、1速ギヤのギヤ比が、一次減速比×二次減速比がとすると、計算上の駆動力を左右するのはタイヤの半径です。
小さいタイヤに交換すると…?
極端な例として、外径が625mmで最も小さい140/60R18タイヤでは、最高速が純正タイヤ時の215.2km/hから201.6km/h(-13.6km/h)まで下落し、速度あたりの回転数が上がります。(例:時速100kmでの回転数が3480rpmから3710rpmに)
その代わり駆動力が純正タイヤ時の414.4kgmから442.3kgm(+27.9kgm)に増加するので、特にゼロ発進時において加速の力強さにウットリできることでしょう。
大きいタイヤに交換すると…?
外径が713mmで最も大きい160/80R18タイヤでは、最高速が215.2km/hから230.0km/h(-13.6km/h)まで増加し、速度あたりの回転数が下がります。(例:時速100kmでの回転数が3480rpmから3260rpmに)
しかし駆動力が414.4kgmから387.7kgm(-26.7kgm)に下落することで加速が弱々しくなり、格下を相手に血眼になってシグナルグランプリ、なんてことになったりします。
タイヤサイズに限らずギヤ比でもそうですが、「最高速を取るか、加速力を取るか…」という二律背反にさんざん難儀したあとに、「やっぱり純正がナンバーワン!サイズ変更なんて最初から必要なかったのよ!」というのは良くある話です。
18インチからのインチダウン&インチアップ
18インチから17インチにインチダウン | |||
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扁平 | -10mm 140mm幅 | 純正 150mm幅 | +10mm 160mm幅 |
60 扁平 | 140/60R17 外径600mm [-67mm] 193.7kmh [-21.5kmh] 460.4kgm [+46.0kgm] | 150/60R17 外径612mm [-55mm] 197.6kmh [-17.6kmh] 451.4kgm [+37.0kgm] | 160/60R17 外径624mm [-43mm] 201.4kmh [-13.8kmh] 442.7kgm [+28.3kgm] |
65 扁平 | 140/65R17 外径614mm [-53mm] 198.2kmh [-17.0kmh] 449.9kgm [+35.5kgm] | 150/65R17 外径627mm [-40mm] 202.3kmh [-12.9kmh] 440.9kgm [+26.5kgm] | 160/65R17 外径640mm [-27mm] 206.6kmh [-8.6kmh] 431.7kgm [+17.3kgm] |
70 扁平 | 140/70R17 外径628mm [-39mm] 202.7kmh [-12.5kmh] 439.9kgm [+25.5kgm] | 150/70R17 外径642mm [-25mm] 207.2kmh [-8.0kmh] 430.3kgm [+15.9kgm] | 160/70R17 外径656mm [-11mm] 211.8kmh [-3.4kmh] 421.1kgm [+6.7kgm] |
75 扁平 | 140/75R17 外径642mm [-25mm] 207.2kmh [-8.0kmh] 430.3kgm [+15.9kgm] | 150/75R17 外径657mm [-10mm] 212.0kmh [-3.2kmh] 420.7kgm [+6.3kgm] | 160/75R17 外径672mm [+5mm] 216.7kmh [+1.5kmh] 411.5kgm [-2.9kgm] |
80 扁平 | 140/80R17 外径656mm [-11mm] 211.8kmh [-3.4kmh] 421.1kgm [+6.7kgm] | 150/80R17 外径672mm [+5mm] 216.7kmh [+1.5kmh] 411.5kgm [-2.9kgm] | 160/80R17 外径688mm [+21mm] 221.9kmh [+6.7kmh] 401.9kgm [-12.5kgm] |
18インチから19インチにインチアップ | |||
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扁平 | -10mm 140mm幅 | 純正 150mm幅 | +10mm 160mm幅 |
60 扁平 | 140/60R19 外径651mm [-16mm] 210.0kmh [-5.2kmh] 424.6kgm [+10.2kgm] | 150/60R19 外径663mm [-4mm] 213.9kmh [-1.3kmh] 416.9kgm [+2.5kgm] | 160/60R19 外径675mm [+8mm] 217.8kmh [+2.6kmh] 409.5kgm [-4.9kgm] |
65 扁平 | 140/65R19 外径665mm [-2mm] 214.6kmh [-0.6kmh] 415.6kgm [+1.2kgm] | 150/65R19 外径678mm [+11mm] 218.6kmh [+3.4kmh] 407.9kgm [-6.5kgm] | 160/65R19 外径691mm [+24mm] 222.9kmh [+7.7kmh] 400.0kgm [-14.4kgm] |
70 扁平 | 140/70R19 外径679mm [+12mm] 219.1kmh [+3.9kmh] 407.1kgm [-7.3kgm] | 150/70R19 外径693mm [+26mm] 223.6kmh [+8.4kmh] 398.8kgm [-15.6kgm] | 160/70R19 外径707mm [+40mm] 228.1kmh [+12.9kmh] 390.9kgm [-23.5kgm] |
75 扁平 | 140/75R19 外径693mm [+26mm] 223.6kmh [+8.4kmh] 398.8kgm [-15.6kgm] | 150/75R19 外径708mm [41mm] 228.3kmh [+13.1kmh] 390.6kgm [-23.8kgm] | 160/75R19 外径723mm [+56mm] 233.3kmh [+18.1kmh] 382.3kgm [-32.1kgm] |
80 扁平 | 140/80R19 外径707mm [+40mm] 228.1kmh [+12.9kmh] 390.9kgm [-23.5kgm] | 150/80R19 外径723mm [+56mm] 233.3kmh [+18.1kmh] 382.3kgm [-32.1kgm] | 160/80R19 外径739mm [+72mm] 238.4kmh [+23.2kmh] 374.0kgm [-40.4kgm] |
最高速、駆動力ともに傾向としては純正タイヤ時と同じく、タイヤが小さくなれば最高速が落ちて駆動力が上がり、大きくなれば最高速が伸びて駆動力が落ちます。
しかしホイールサイズが変わると、タイヤ幅が増減するよりもダイレクトにタイヤの外径に影響してきますので、その傾向も顕著に表れるようになります。
※車種によってはタイヤ幅、扁平率、ホイールのインチアップ、インチダウンなど、外径が大きく変わるものに交換すると、スピードメーター誤差が過大となって車検に合格しなかったり、速度超過に陥る場合もありますのでご注意ください。
SD10型CRF1100L Africa-Twin 2019/12モデルの各種スペック詳細ページ | |||
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主要諸元 主要諸元と年間の維持費、燃費と航続距離 | エンジン エンジン性能と特性、パワーウェイトレシオ | ギヤ比 ギヤ比と加速力&エンジン回転数と最高速 | 通知表 さまざまな性能評価の数値と偏差値&順位 |
【タイヤ編】同車名または同型式の車種一覧 | |||
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CRF1100L [Africa-Twin DCT] SD10型 (2019/12) | 102PS 10.7kgm 21.3km/L 161.7万円 | SD08E 直列2 1082cc [6AT] | |
CRF1100L [Africa-Twin Adventure-Sports DCT] SD10型 (2019/12) | 102PS 10.7kgm 21.3km/L 161.7万円 | SD08E 直列2 1082cc [6AT] | |
CRF1100L [Africa-Twin Adventure-Sports] SD10型 (2019/12) | 102PS 10.7kgm 21.3km/L 161.7万円 | SD08E 直列2 1082cc [6MT] |